初めはあいつらに出待ちくらってびっくりした。というかさっきまで散々泣いてたから酷い顔してると思う。まあ今更気にする関係でもないだろうけど。
歩くより遅いリアカーがたどり着いたのは宣告された通り学校。
疲れ切った高尾と緑間とみょうじが俺たちの前を歩く。この先は体育館だ。優勝祝いっつてたけど何があるのか不安で仕方ない。


「先輩たちはここでちょっと待っててください!」


みょうじがそう言うと俺たちを部室の前で待たせた。なにやら準備しているようだが、もう不安で仕方ない。


「昨日あいつらおかしかったのって」

「ああ、これだろうな」


木村も大坪も納得した。あいつ等はこのために昨日から、いやきっとその前から準備してたのだろう。気の早いやつら、いや俺たちも負けるつもりなんてなかったけどさ。

...ああ、そっか、あいつら、


「俺たちが勝つのわかってたんだな」


俺たちは俺たちの思ってる以上にあいつらに信頼されてたらしい。
もう少し前に気付けてたら、きっとこんな喜ばなかっただろう。でもやっぱり早くに知っておきたかった。
普段轢き殺したり殴ってやりたいぐらい憎たらしい奴等だけど、結局轢くのも殴るのも一回もやってない。ああ、俺も相当あいつらのこと好きなんだな。...絶対に言ってやんないけどな。


「先輩たち、お待たせしました...!」


どうやら準備は整ったらしい。
扉を開けて顔を出したのはみょうじ。さっきまで制服だったのに上にはジャージ着てる。というかサイズあってなさすぎだろ。それ緑間のだろ。絶対高尾に借りるぐらいなら俺が貸す的なのあったろ。
というかなんでジャージに着替えるのかわからなかった。

...その疑問を、後輩たちはすぐに解決してくれることになった。

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