地区大会と言ってもやっぱり熱気にあふれている。
ほとんどの学校の三年生がこの大会で引退なのだ。尚更だ。観客席を見てみると普段はそれほど多くはない年層の観客が目立つ。きっと選手の両親なのだろう。
私の学校の選手も今日はみんな三年生。大坪先輩に木村先輩に宮地先輩に、今まで補欠だった人、みんな三年生。


「なまえちゃん、用意してきた?」

「うん!ちゃんと部室の冷蔵庫に入れてきたよ!」

「お前たち、今は試合を見ることに集中するのだよ」

「そういう真ちゃんはどうなのよ、準備」

「ふん、今朝なまえに付き合わされたのだ。抜かりはない。」


そうだ。私たちの今日の試合はこの後始まるのだ。今朝いつもより早起きして、真太郎くん連れて学校にいって、準備してきたのだ。今日は現地集合、現地解散だから誰も部室にはこない。ロッカーの中の荷物は後日取りに行くように監督に言われてたのを横で聞いていた。

ビー、とホイッスルが響き渡る。ああ、今から先輩たちの最後の戦いが始まる。

前言撤回しよう。私たちの試合も先輩たちと一緒に、今始まった。

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