ダングレストを出て随分になる。もうヘリオードも近いだろう。
カロルが休憩したいと駄々をこねたときに降っていた雨は夜にはもうすっかり止んでいた。空には満天の星。
「ギルドかぁ...」
「なまえも入るか?」
「でもなまえ、お父さん探してるんでしょ?」
「ああ、あんなのついでだよ、ついで!」
「いいのか?」
「私が今本当にしたいことはみんなと旅をすること。だって、一人でパパ探してたときよりもこっちの方が断然楽しいもの!」
「まあ、なまえが決めたなら俺らに文句いう理由はないからな」
「個人の自由を尊重してくれるんでしょ?」
「そのかわりギルドのためになることをする」
「...うん、誓う。私を守ってくれるみんなのために、私は戦う」
そしてなまえは星を見上げる。彼らが新たなスタートラインに立ったこのギルドを喜んでくれていればいいと、願った。
⇒決して裏切りはしない
追いかけるんじゃなくて、追い越してみれば、パパは気づいてくれるかもしれない。