「...さっきのなまえ、いつものなまえじゃなかったね」
「そうですね、正直、恐かったです」
「あいつだってラゴウのやってることに怒ってたんだろ」
「ユーリは恐くなかったの?」
「俺は別に...。それよりもいつもへらへらしてるなまえをあそこまで怒らせたラゴウの方が恐いっていうか」
「そうですね...いつも穏やかな人が怒ると恐い、とはよく言いますけど...」
「あれはまた別だろ。こう、人が変わったようにっていうか...」
「...私、今度から嫌いなおかずもちゃんと食べます!」
「ぼ、僕も!好き嫌いなくす!!」
「ユーリもですよ!」
「な、なんで俺まで...」
「僕たちはなまえに笑っててほしいんだよ!」
「そうです!みんなで協力して、なまえに笑ってもらうんです!」
「いや、あいつ、そんぐらいじゃ怒らないと思うけど...」
「ばかっぽい」
「そう言わないで、みんな優しいんだよ」
「私は別にあんたが怒っても関係ないけどね」
「じゃあ今度からリタが嫌いなおかず残す度に私、怒っちゃおうかなー」
「...。...ちゃんと食べるわよ」
「素直でよろしい!」
▽怖いお姉さん