アルファQが有するユニクロン頭部が、ガルバトロンが有するユニクロン本体に頭突きを食らわせた。
二つが接触することで互いが互いのユニクロンを制御できるようになった。
言ってしまえば情報戦だ。いかに相手を欺き、仲間を援護出来るかが勝敗を左右する。

司令官を先頭にユニクロン本体のガルバトロンを目指す部隊を先へ進めるためにここですこしでも多く敵の目を引かなくてはいけない。
進む道は険しい。だが進まなくてはならない。

ライフルを構え、スコープから敵を覗く。ロックし、引き金を引こうとしたとき、センサーに反応があった。しまった背後をとられた。
ロックを解除し、銃口を後ろへ向ける。だが、これは間に合わない。これから襲いかかる衝撃に備えてガードを固めた。

その時だった。

武器を振り上げた敵が何かに貫かれた。
光線だ。
貫かれた敵はそのまま私の前に倒れる。

一体だれが、助けてくれたのだろう。
ここには私しかいないはずなのに。
辺りを見回してもそれらしい影は見当たらない。

「...まさか、」

副指令の話を思い出した。

なまえは私たちの一番近いところで一緒に戦っているのだ、と。

思い出したらスパークが少しだけ揺れた。
今まで私たちがなまえを守ってきたつもりだったのに、本当はなまえに守られていたなんて。

誰もいない空間を見上げ、少しだけ口端をあげた。


「ありがとう。」


そしてまた先を目指す。
先に進むことが今の私にできることだから。




何より強い君のやさしさ




本当に、君の勇気に助けられてばかりだ。

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