なまえ先輩はすごいトランスフォーマーだ。
訓練生だった自分を気にかけてくれた先輩。
失敗した自分を励ましてくれた先輩。
結果を残した自分を一番褒めてくれた先輩。
挙げたらきりがない。
俺はそれを誰かに自慢したりはしなかった。
いや、一度だけ同期の訓練生に話したことがあった。
でも彼はその話を一向に信じてはくれなかった。
普段からは想像できないような強張った表情をされた。
「だいじょうぶかれのはんのうはせいじょうだよ」
先輩はそう言って笑った。
でもいつもみたいにキラキラしてるわけじゃなくて。
俺の至らない点が先輩にそんな顔をさせてしまったのだ。
だったらやめよう。
誰にも言わないし、浮かれないし、隠し通そう。
だから、先輩、お願いだから、
きみが泣く
もうそんな顔しないでください。問い詰めにくる副司令がこわいんです。