吹雪が吹き荒れ氷山が行く手を遮る星でエネルゴンを感知した。その調査兼発掘のために降り立った。キッカーを先頭にロードバスターとスカイファイヤーが調査に乗り出したのだが、エネルゴンに気を取られているところに敵の襲撃を受けてしまう。
「キッカーもロードバスターも無事でよかった!」
「先輩...首、首が閉まってます...!」
ミランダUに帰ってきたロードバスターとキッカーを出迎えたのはなまえ。負傷したスカイファイヤーはインフェルノによって強制連行。残されたなまえは構うことなく可愛い後輩に抱きついた。
後輩と言っても体格はスカイファイヤーと同じ、なまえよりも大きい。なまえがロードバスターの首にぶら下がっているようにみえたのはキッカーだけだ。
「そんな誰でもそういうことするからスカイファイヤーが妬くんだろ...」
と呟いてみたが本人は気付いていない。その言葉も、その行動が導きだす結末も。
「それより先輩、副司令のことはいいんですか...?」
未だ首になまえをぶら下げたままのロードバスターがなまえに問う。するとなまえはようやくロードバスターから離れた。
「大丈夫だよ。スカイファイヤーは嘘つかないから大丈夫。」
さっき大丈夫だって言ってたからね。と笑顔で答える。
ああ、やっぱりあの二人は他の誰にもない何かがあるんだな、とキッカーは納得しまう。たとえば俺とミーシャみたいな、またはそれ以上の関係。きっと後者が有力だ。
「俺たちはいいからさ、さっさとスカイファイヤーのところ行けって」
「そうですよ!副司令殿はなまえ先輩のこと待ってますよ!」
キッカーは相棒に蹴りを入れる代わりになまえの足に手を置いた。それを見てなまえは目を白黒させる。さらにロードバスターに背中を押すように言葉を言われ、さらに驚く。
「いっつもアイツからだろ?たまにはなまえから、ってな」
なまえの足を軽く叩けばなまえは嬉しそうに笑った。
「キッカーは優しいね!」
そう言い残しなまえは先程強制連行されたスカイファイヤーの後を追うように駆け出した。
その笑顔が消えることのないよう
「...優しいのは先輩だけか?」
「あとはミーシャにお袋にサリーに、」
「もっと俺を大事にしろよ!!」
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17話。遭難話後日談。副司令が意地と根性だけで帰って来れてればいい