解読不能
「なまえ」
「んあ?新開?どったの?」
「これ…読んでくれ!」
「へ?」
突然なまえの前に現れた新開、すごく真剣な顔つきでなまえを見つめている。と思いきやなまえにバッと手紙を渡して走り去っていった
なまえの今の顔を表すと(゚Д゚)?←こうである
そして授業が始まり、なまえは新開からもらった手紙を開いて、机の上に置く、そこに書いてあったのは…
「宇宙人語?」
私は手紙を見た瞬間ぼそっとそんなことを呟いた。隣の木村くんの視線がとても痛いが気にせず手紙の解読を試みる
「最初の字は…す?お?いや、ずかな?」
てかまじで何なのこの手紙?新開ここまで字汚くなかった気がするんだが…わざとか?わざとなのか?全然読めねぇよ
「うーん…これは…つ?」
「なまえちゃんさっきからうんうん五月蠅いんだけどォ?」
「あーすまんすまん」
「ん?何だそれ?ずっと言おうと、あ、いや何でもねぇ」
「え?何?荒北これ読めるの?」
「ヨメナイヨ」
「何故に片言、嘘つきは泥棒の始まりだぞ」
「これ言うのにも勇気いるよなァ…」
「そんなこと言われたら余計に気になるんですけど!」
「じゃあ東堂にでも聞いてみたらァ?」
「東堂も読めるのか、何なの?レギュラー陣にはわかる暗号か何かなの?」
次の休み時間、私は荒北に言われた通り、東堂のクラスに来ていた
「東堂、これ読んで?」
「何だいきなり…ッこれは!」
「何!?」
「いや、あの、えっと…ワッハッハッ!」
いきなり照れながら笑い出した東堂になまえは頭の上にたくさんのハテナマークを浮かべる
「これは荒北にでも読んでもらうのだな!」
「その荒北に東堂のとこ行けって言われた!」
「では福に読んでもらえ、福ならば読んでくれるだろう」
「え?まじ何なの?ダッシュで行ってこよ」
なまえは急いで福富のクラスへと向かったが、次の時間が体育なのか、教室には誰もいなかった。仕方なくなまえは諦めて教室へと戻る
「東堂は読んでくれなかった、寿一はいなかった。荒北読め!読むんだ!」
「何で命令形なんだよ!?チッ…しょうがねぇな…読むぞ?」
「オナシャス!」
「ずっと言おうと思ってたんだが、朝練のときからスカートのファスナーあいてます…だって!」
「うっわ!本当だ!!恥ずかしいッ!!パンツ晒しながら歩いてたの私!?」
「大丈夫なんじゃナァイ?誰もなまえちゃんのピンクのレースなんてみてないヨ」
「ばっちり見てるじゃんんんん!!!てか新開も早く言えよ!!しかもこんなわかりにくい手紙書くなよ!!」
「あー新開字きたねぇからな」
「あとで新開のとこ行ってくるわ!!」
そして昼休み、なまえは新開のクラスへと乗り込んだ
「しーんーかーいー!」
「あ、なまえ手紙読んだんだな」
「読んだんだなじゃないよ!普通に直接言ってよ!私朝から2時間目までパンツ晒してたよ!!」
「座ってるときとかふとした時にしか見えてなかったから大丈夫だと思うぜ?なまえ可愛いのはいてるよな、ピンクのレース」
「それなら朝練のときに言って欲しかった」
ガクッと膝をつきリアルorzのなまえ
「前に俺が何か言ったとき、なまえがデリカシーが足りないとか怒ってたから俺なりに考えたんだけどな」
「確かにデリカシーは大事だけど、時にはズバッと言った方がいいこともあるんだよ!」
「ごめん、謝るからそんなに怒るなよ、可愛い顔が台無しだぜ?」
「ハァ…まぁいいや、元はと言えば私が閉め忘れたのが悪いし、教えてくれてありがとね」
「俺も今度から直接言うよ、あとなまえも気をつけろよ」
「てか荒北だって早く言ってくれたらよかったのに」
「ま!男子からしたらこう言うのは言いにくいんだって!なまえだって、男子のズボンのファスナー開いてたらズバッと言えるか?」
「私には無理です」
「だろ?」
まー荒北達ぐらいならまだ言えるかもしれないけど、廊下歩いてる男子とかのチャック開いてたら全力で見てないふりをする
「さて、納得したし教室戻ってご飯食べますかね」
「そう言えばなまえパンたくさん持ってたよな、最近太ってきたんじゃないか?」
「ほらそう言うとこだよ!デリカシーないの!ばーか!新開ばーか!」
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