前回のあらすじ。

独眼竜政宗事件により(心の)重傷をおった私。
深く反省しております。
ごめんなさい。
謝るので激練りくん取ってくれませんか!
 
 
 
とりあえず保健室に行けっ、と直ちゃん先生に言われて廊下を一人歩いています。
私の気分でいうと一人じゃなくて独りがぴったりだと感じますがねえ。
これ以上恥をさらさなくて済みました。
授業中でよかった…!

ガラガラガラ

二回目の保健室。

あの時の痛かったことが一番にでてくる嫌な思い出しかない場所だなー。
噂によると先生はあまりここにいないらしい。
さすが、職務怠慢保健医。
今日もいないんだろーなー。
というか、なるべく

「イテホシクナイナー」

「……………誰にだ……」

突然の返答。

「?!」

び、び、びっくりした。

足がもつれて転びそうになったので、とっさに机に手をつく。
しかし、アルミの机は私の重量を支えることができず、奥の方を浮かせてから滑るようにひっくり返った。

ひゃう、という声とあわせて私の両手も宙を掻く。ガッシャーン

保健室に響き渡る不協和音。
それを奏でたのは練り消し少女。
ああ、もうヤだ。
家に帰りたい。
変なひとじゃないです。
断じて違います。
あ、あ、そんな目でみないでえっ!

「まあ、なんだお湯で流してこい…」

「え、はい…?」

少し驚いた。
てっきり怒られるかと思った。
……………錫也みたいに。

「ん?俺に怒られるかと思ったのか、中司」

全部言い当てられた。
星月先生は超能力者ですかっ!

ちなみに、練り消しは落ちました。
お騒がせしてすいません…っ!

「図星、か…」

眠たそうな目蓋をもっととじて小さく呟いた。

「これだけの人間がいるんだ。普通じゃないヤツがいてもいいだろう?」

だから人生は面白いんだよな。そして、そう続けた。

諭されたのかな、私。
予想もしていなかった回答に驚きチラッと星月先生を盗み見てみた。
先生は眠そうに欠伸をしているだけで、深い意味はなさそうだった。

どういう意味なんだろ…そして、どんな人なんだろ…。
簡単には怒らない大人な人なのでしょう。うんきっと。

「先生、大好きだぁっ!!」

思わず口にした言葉を聞いていたのかは定かではないが、先生は私としっかり目を合わせた。

あ…えと、今度こそ怒られる…?
はっ。私に言われても嬉しくないってか?!
そりゃそーだろうけど…容赦ないな星月先生。


「……片付け、してけよ……」

あと、そーゆーことは軽々しく言うな。そう告げて拍子抜けしている私にむかってシニカルに笑ったのだった。


…………聞こえてるなら、返事をしてください。





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