1 …。 ヤバいです。 ピンチです。 大ピンチです。 誰か助けて!! 見学だけのつもりが…!!テニスなんてこれっぽっちもやる気なかったのに!!勢いって怖いね…じゃなくて!!売られた喧嘩買っちゃったよ!!!!! どーしよー――!!!!!! もう後には引けなくなった華綺。自分の過ちに気付いた時にはもう手遅れ。仕方なしに、青くなりながらもラケットを構えた。 今まで18年間生きてきてこれほど自分を呪った日はないわ…。 海「…いくぞ」 『来いや!!!』 あ…「来いや!!!」じゃねぇよ自分!!!またしても何言っちゃってんの―!!!!! ボールが高く宙を舞う。 海「おりゃあっ!!」 海堂がサーブを打った。 ぎゃー――!!!! けれど、そんな華綺とは裏腹に彼女の体は… ザッ 『はッ!!!』 スパンッ ビシッ!! 海「…なっ!!?」 「15-15」 『……………へ?』 本人の意思を完全無視して見事な動きを見せた。 Back |