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パコー…ン

パコー…ン


「「青学!ファイ!オー!!」」





華綺は竜崎先生の後に付いてテニスコートへ向っていた。

あぁ…
とうとう来てしまいましたよ、テニスコート…。何か気合い入った掛け声とか聞こえるんですけど。やっぱナマで聞くと迫力あるな〜。
…ってそんなこと考えてる場合じゃなかった!!!!結局竜崎先生説得出来なかったし!!どーしよ〜。今やテニスバックの中に入ってたウエアに着替えさせられ、そのバックを背負っている私が何もしないで見学だけ出来る可能性なんて0%。はっきり言って、テニスバックの中にしっかりテニス用具が入ってたことにはビックリしたけど…。あ、テニス用具以外に何が入るんだとかいう突っ込みはナシな方向で!!
…なんて呑気なこと言ってる場合じゃなくて!!!!この状況…ヤバイですよ。仕様がない、まぁ見学だけならいっか…とか思って来てしまった私がバカだった!!何とかして逃げられないかな!?

無駄だと分かっていながらもつい逃避手段を考えてしまうの華綺。と、竜崎先生がテニスコートに向かって声を張り上げた。




竜「全員集合!!!!!!」

「「はいっ!!!!」」




ギャー――――!!!!!!
駄目だ…もう逃げられない。

いや、はじめから逃げるという選択肢は存在しなかったのだが、逃げ場を失った華綺はとうとう諦めて竜崎先生の後に付いて渋々コートへ入って行った。




越「あのオバサン、今度は何考えたんスかね?」

桃「さぁな。変な練習メニューじゃないことを祈ろうぜ」

越「っス」

不「クスッ…残念だけどその予想は外れみたいだよ」

越・桃「「?」」

菊「大石〜!あれ、誰かにゃ?」

大「さぁ?」

越・桃「「…あ」」

『…ども』





凰乃華綺…。
彼女と王子様達のハチャメチャなスクールライフが今、幕を開けようとしていた。




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