3 何ですかこの至れり尽くせりなセッティング!!!!!! 外見はオリキャラの凰乃華綺だし!?その上家はリョーマくんの所に居候!?サイコーですね!!!!!! 私は今、校長室を出て担任の先生と一緒に転入先のクラスに向かっているところです。 クラスはというと… リョーマくんとは一緒じゃありません。ちょっとショック。あ、でも私あんなイケメンに耐性ないし?ましてや大好きなリョーマくんと家でも学校でもずっと一緒とか刺激が強すぎて心臓もたないから結果オーライだね!!いやぁ、何て出来た世の中だ。 そんな事考えてたらもう教室の前。騒ついてる教室のドアを先生がガラッと開ける。すると教室が一気にシーンとなった。 うぅ、止めてよ。そういう空気は嫌いだよ。 先生「今日は皆に転校生を紹介する」 先生の言葉に再びザワザワと騒がしくなる教室。入って、と先生に促されて華綺は教室に足を踏み入れた。 ふぇ〜、こういう雰囲気ってやだぁ。何回やっても慣れなよ。 はぁ、と溜め息をつきながら緊張した面持ちで華綺は教室に足を踏み入れた。もちろんその時におきた「おぉ」とか「わぁ」などという歓声には本人全く気付いていない模様。 『は、初めまして!!凰乃華綺です。皆さん今日から宜しくお願いします!!』 挨拶をして頭を下げる。 在り来たりな自己紹介だったけど、クラスの子達は一応拍手とよろしくという言葉を私に贈ってくれた。 もちろんその言葉をクラスの男子が目を輝かせながら言っていたことは気付くはずもなく、 席は窓側の一番後ろか。ぼーっとするにはもってこいの席だね!! などと挨拶を終えたことでさっきまで緊張は何処へやら。もうすでに呑気なことを考えている華綺でした。 朝のHRが終わって、少し騒がしくなった教室で華綺は… っていうか、自分で言うのもなんだけど今の外見は結構可愛い方だと思う。でもさ、中身(性格)まんま自分ってどうなの!?!? かわいくねー―!!!! あーあ…これからどうなるよ自分。友達もいないし…私、人見知りだからそんなにすぐ友達なんかつくれない!!独りぼっちですか!? などと相変わらずマイペースに碌でもない事を考えていた。すると… ?「あ…あの」 そんな彼女に話掛ける人物が…。 『え?…!?』 はっ!?あなたは竜崎桜乃!!!!おのれ!!邪魔者恋敵!!!!私に話掛けるなんていい度胸じゃねーか!! あーん? 人見知りなどといったネガティブ思考は何処へやら。知っている人物を前にして急に強気になる華綺。そしてなぜか喧嘩腰。 桜「あ、あたし竜崎桜乃。分からない事があったら何でも聞いて?これから宜しくね」 華綺の雰囲気に少したじろぎながらも彼女は遠慮がちに笑って声をかけた。しばらくは独りぼっちのスクールライフを覚悟していた矢先、悪い先入観がある人物から思いがけない言葉をもらった華綺は半ば放心状態。 『え?……えぇ!? う、うん!!ありがとう!!!!こちらこそよろしくね!!今までヒドイ事言ってごめん!!!!』 桜「え???」 『え?あ!!あ…いや気にしないで。こっちの話デス』 勢いに任せて余計なことを口走ってしまったのを渇いた笑いで誤魔化すと、桜乃の手をガシッと握って華綺は目を輝かせた。 あぁ!!あなたって何ていいヤツだったの!!!!敵に塩を贈るなんて!!!!!!ホント、今まで毛嫌いしててごめんね!! You are my best friend!! こうして凰乃華綺は早くも教室での居場所を確保した。 Back |