1
それは、何でもないただの春の日だった。俺はいつものように屋上の庭園で花の世話をしていると、珍しく扉が開いてもう一人訪問者がやってきた。
『あれ?誰かいる』
「やぁ、君も花を見に来たの?」
これが俺と彼女の初めての会話だったと思う。
『うん、まぁそんなとこ。ここの庭はいつも君が世話してるの?』
「そうだね。そんな感じかな」
『ふーん。凄いね』
今までずっと花の世話をしてきたけど、凄いと言われたことはなかったから、その時の彼女の笑顔とその一言は少しくすぐったかった。
花びらの笑顔
→
Back
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -