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それは、何でもないただの春の日だった。俺はいつものように屋上の庭園で花の世話をしていると、珍しく扉が開いてもう一人訪問者がやってきた。




『あれ?誰かいる』

「やぁ、君も花を見に来たの?」




これが俺と彼女の初めての会話だったと思う。




『うん、まぁそんなとこ。ここの庭はいつも君が世話してるの?』

「そうだね。そんな感じかな」

『ふーん。凄いね』




今までずっと花の世話をしてきたけど、凄いと言われたことはなかったから、その時の彼女の笑顔とその一言は少しくすぐったかった。














花びらの笑顔




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