とくべつなそんざい
※時空最強バレ(イナクロ)















わたしは、お父さんといっしょに、はつもうでに行きました。いくまえにお父さんがバターのあめをかってくれたので、いっしょにたべようと思って、ポケットにいっぱいあめをいれて行きました。

夜なので、じんじゃはとてもさむかったです。でも、人がいっぱいいて、いいにおいがしました。やたいもありました。赤やオレンジの光がたくさんついているのに、星がとてもきれいでした。

上をむいてあるいていると、お父さんの手がはなれてしまいました。たいへんだと思ってお父さんをおいかけたけど、どこかにいってしまいました。わたしは、かなしくなって、ないてしまいました。

「あ゛? 何だ?」

すると、わたしの前におおきなお兄ちゃんがいました。

「迷子か……ったりめーか。人多すぎだろここ」

ちょっとこわそうだったけど、人のたくさんいるところから、ひろいところまでつれていってくれました。手がお父さんと同じぐらい大きくて、みどりのながいかみのけは、おだんごにしていました。

「おとうさん……」
「そう言うと……なんだ親父か? なんかアレ、迷子センターとかねぇのか」
「おーいザナーク! 買ってき……何じゃあ、なんかあったのか?」

もう一人、大きなお兄ちゃんがきて、おだんごのお兄ちゃんにはなしかけました。ポニーテールをしていました。
わたしはおだんごのお兄ちゃんが、ポニーテールのお兄ちゃんにフランクフルトをわたしているときも、ずっとないていました。

「ちょっと待ちい。迷子センター、探してくるぜよ」
「ああ、頼むわ」

お兄ちゃんにはたくさんお友だちがいるみたいでした。二つしばりの女の子がきて、わたしをなでてくれました。ピンクのかみのけが、かわいかったです。

「大丈夫? 寒くないかな?」
「うん。だいじょうぶ」
「そっか、よかった。……もしかしてザナークの顔が怖くて泣いてたんじゃないのか?」
「うるせぇよ霧野」

ふわふわのパーマの女の子もきました。でんわで、だれかをよんでいるみたいでした。でも、二人はしゃべりかたが男の子みたいでした。

ちょっとしてから、わたしと同じぐらいの大きさの男の子が、ココアをもってきてくれました。もう二人も、ココアをもっていて、わたしとその子たちは、ふうふうココアをさましていました。

「なんだこれ、あったけーな」
「トーブ、これね、ココアっていうんだよ」
「あちっ……うめー! ウホウホくっぞ!」

みんなは笑いました。青い目の男の子がわたしのとなりに歩いてきて、いいました。とってもニコニコしていて、やさしいんだなあとおもいました。

「ねえ、きみのお父さんさ、どんな人かなあ?」
「やさしいよ。おっきくて、かっこいいの。あのお兄ちゃんみたい」
「どのお兄ちゃんやんね?」
「おだんごのお兄ちゃん」
「ごふぅ」
「剣城!?」
「おいさっきから失礼だぞテメェら!」

うしろに、おなかをおさえている黒っぽいかみのけの男の子がいました。もう一人の白いかみのけの男の子は、となりを見てすごくおどろいていました。

すると、じんじゃのおくから男の子が出てきました。じぶんのことを「ぼく」と言っていたけど、うさぎさんみたいでかわいかったです。

「場所がわかったよ。この神社広いから、錦くんが何ヵ所か回ってくれたんだ。お父さんが待っていてくれてるらしい」
「ほんと? よかったね!」わたしはとてもうれしかったけど、お兄ちゃんたちはみんなおもしろかったから、ちょっとさみしくなりました。

「じゃあ送っていかなきゃね……ねえ、誰がいい?」
「お兄ちゃんがいい」
「ザナークやんね」
「なっ」
「それがいい。手を繋いでいるだけじゃはぐれてしまうから、肩車でもしたほうがいいんじゃないかな」

お兄ちゃんは、うさぎさんが言っていたとおり肩車をしてくれました。ポニーテールのお兄ちゃんもきてくれて、三人でいっしょにお父さんのところにいくことになりました。

「たかぁい!」
「言うと思ったぜ。流石だろ」
「ワシがやりたかったぜよ……」
「何でだよ。つか髪の毛邪魔でできなくねーの」
「いやぁだってそれ父親の役割じゃろグェ」
「黙っとけ!」

おだんごのお兄ちゃんはおこってるみたいにみえたけど、となりのお兄ちゃんはわらっていました。お兄ちゃんの耳とほっぺたは、さむくてまっかっかでした。白いいきがでました。

お父さんは、わたしをまっててくれました。お父さんがお兄ちゃんたちにおれいをいうと、二人ともちょっとてれていました。

「本当に、お手数をおかけしました」
「俺は何もやってねーよ」
「実はな、最初に連れてきたのこいつなんすよ」
「ばっ」
「そうでしたか! あなたのような人に見つけてもらえてよかった」

わたしは、ポケットのなかにあめがはいっていたのを思い出しました。それをお兄ちゃんたちにあげると、お兄ちゃんはちょっと笑ってくれました。

「どーも……こんなにいいのか?」
「じゅういっこ!」
「すごい記憶力ぜよ……」

二人とわかれて、わたしはお父さんとやたいのほうにいきました。ふりかえって手をふろうとしたら、お兄ちゃんたちはもう手をつないでいました。だから、手をふるのはやめました。ちょうどそのとき、じょやのかねがなりました。



***




「まだ照れてるんか? ワシゃおまんが女の子連れてきたとき、心の底からびっくりしたぜよ」
「そのことじゃねえよ! 手を離せっつってんだ」
「ッハハハ、ろくに振り払いもせんで、何言うちょるか」
「……くそ」
「なあ。さっきのワシら、家族っぽかったと思うんじゃけど、おまんはどう思う?」
「誰が答えるか!」






Happy New Year!!





高松は 錦ザナにはまった!
時空最強オールキャラです。白竜が空気になりましたごめんね
しばらくフリーです。お好きに持って帰って頂ければ幸いです!
(フリー期間は終了しました)





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