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The dear devil was found. It is destiny to love it if it is destiny to fight again. Oh, you are my fallen angel.




哀腕に抱かれた act.2


※R要素が(一部凍×飛×凍?)あります。もう1度ご確認。お姉さんは18歳以上ですか?OKな方はスクロール。















「お、お前!?」

「なんだ」

「それ女ものの下着じゃないか!」

「俺の趣味じゃないぞ蔵馬が!・・・。て、云い争ってる時間が勿体ない。ヤるぞ」

「あ、ああ」

飛影は下着だけを器用に下におろし、天を向き反りかえるそれを自らの手のひらに包む。ゆるゆるとそれを上下に動かし始めると共に、卑猥な水音が2人の鼓膜を、そして、その個室に浸透し始めたのだった。

にちゃにちゃ、と、飛影の手のひらが動くつど先端部からは愛液が溢れ出飛影のそこを妖艶に光らせていた。時折、鼻から甘い息が零れ、薄いルージュを施している唇からも同じように吐息が零れてゆく。狭い個室内に反響し更に艶やかに聴こえる。時々、感じているのか太ももが、ビクッ、とうち震える。

「ふぅぁ、・・・、な、なにしてる。速く貴様、も」

「あ、ああ」

茫然と見ていただけだったが、もうそこは自分自身のものとは思えないほど破裂寸前に成長していた。飛影を真似て、凍矢もそこを外気の冷たいなかへと曝す。先ほど陣に触られた感触を思い出しながら、自らの手のひらを始めてそれにあてがった。瞼を閉じると、先ほど迄瞳に映っていた映像が鮮やかに甦る。それをなぞるように、凍矢は手のひらを快楽の1つへと代えてゆく。

「ふぅ、んっ、・・・ンア」

いっそう高い声が眼前から聴こえ、凍矢は虚ろな瞳をうっすらとあげた。その光景にドキリと胸が高鳴る。睾丸を揉み上げていた片方の手が、その奥にある場所へと誘われている。男同士がそこを使うのは知ってはいたが、実際に見るとひどく卑猥に見えた。ましてやそれが普段を知る人物となれば尚更。

「指、舐めようか飛影?」

自分自身のセリフとは思えなかった。まさか、そんなことを云う日が本当にこようとは。しかも、あの飛影相手にだ。

飛影はルビーの瞳を潤ませ、その指を凍矢の唇へと意思とは反対に運んでいた。絡まる熱い舌。凍矢は飛影の指を1つ1つ丹念に舐めあげてゆく。自らの唾液を含んだ指先は、癒しを求めてオレンジ色のライトがトイレ内の灯りとして灯されていたせいか、はたまた、飛影の白皙の肌のせいかより以上に卑猥に映る。徐々に2人の距離が近づき、気づけば互いのたかぶったそれを合わせるようにしごき合っていた。手のひらには包みきれない自分以外の熱と飛影のはち切れんばかりに膨れた先端からは愛液が後から後から濡れ、裏筋が擦れ合うたびに背筋に電流のような刺激が走る。

「あっ、んんっ」

「ふぅん、あっ」

堪らない。人肌の熱がこれほど心地よいものだったなんて。

「ンア、凍、矢。・・・、貴様、ハンカチ持って、るか」

飛影の云わんとしてることを察したが、あいにくそれは席に置き忘れたバックのなか。それを伝えると、飛影は腕を伸ばしカラカラと乾いた音をたてつつトイレットペーパーを引きちぎった。なんとなく、経験の差というものを感じ少々いたたまれない。しかし、そんななかであっても、躰は意思を裏切り正直であった。躊躇いながら始めた行為は、いつしか我を忘れるほど夢中になり確実に波が襲いかかってきたのである。

「ンア、あああー!」

「ぅん、あっ」

愛液が染み込んだ紙は、役目を終え白い箱のなかへと水音と伴に流れてゆく。力が抜け、壁を背にズルズルとしゃがみこんだ。ぼうーっと、それを見つめていたが目の前の飛影のそれが半分ほど未だに勃ったままなことに気づく。

「イケなかったのか」

些か羞恥をよんだが、そう尋ねると、飛影はふてくされたかのような表情をした後、こちらの羞恥心をまたよび戻したのだった。

「なかを弄らないとイケなくなってるんだ」

その後、あのエロ狐が。と、憤慨するが、どう見ても照れ隠しにしか見えなかった。なるほど、だから先ほど自分自身の指をいれようとしていたのか、と、遅まきながら納得する。

「なあ。飛影」

「なんだ」

「な、舐めようか、それ」

今日2度目の言葉にも関わらず、凍矢は顔を赤らめた。

「・・・。は?」

「俺だけイって申し訳ないしさ。それに、その。・・・、もしかすると、陣と今日そういうことになったら、その、陣がっかりするだろうし、嬉しい顔が見たいんだ。少しでもいいから、経験しておきたいし。陣に負担かけたくもないし。迷惑で勝手な願いだが、その」

・・・、こいつ、もしかして、もしかすると、天然?

普段、蔵馬同様冷静沈着な男だと思っていただけに、そのギャップに目眩がした。誠実に云ってるようにも聴こえるが、中身は卑猥な内容だ。しかも、大真面目に云っている、微塵も嘘は感じられない。これにヤられたんだな陣は。と、ひどく納得した飛影だった。それに、と、飛影は自身の始めを思い出し、苦笑ともみえるものが込み上げた。凍矢は思い違いをしている。エロ狐は、己が他人と交わるのが始めてと知ると、えらく喜んでいたことを。己も凍矢と大してして代わらず、知識として盗賊仲間の乱行を知っていたがゆえに、罪悪感や背徳感は少なかった。キスを始め、おそらく、陣とて自分自身で凍矢をどうにかしたい筈だ。そして、純真に相手を思う気持ちが、この場合違う方向に流れているのではと危惧する飛影であった。しかし、・・・

「駄目か」

飛影は根本的に押しに非常に弱い。蔵馬がそこにつけこみ、最大限に利用した。最初のころは気づき得なかったが、あれはあれで、狐なりに必死だったのだろう。そう思うと、蔵馬を裏切ようとしているのでは、と、疑念と罪悪感のようなものが心中を侵食してゆく。しかし、そうは思うものの、この時も頼りなげに見上げている凍矢の懇願を結局拒絶出来なかった。

「苦しかったら離せよ」

「ありがとう」

・・・、これから恥ずかしい行為を前にして云うセリフか?そうは思うものの、育ったままの愚息をどうにかしなければここに立て籠った意味がない。

飛影は逡巡の後、先走りでまた濡れ始めた先端を凍矢の唇へとあてがった。ペロペロ、と仔猫が親猫からミルクをもらっているかのような、蔵馬とは比べものにならない拙い舌づかい。

「ふぁ、んっ」

「どうだ、飛影」

「もっと、ンン、お、奥迄」

ぐちゅ、と音をたてながら呑み込まれる様をみて、飛影は瞼を閉じた。違う、熱。違う、舌づかい。蔵馬ではないという一事だけで、こうも背徳感が込み上げてくるとは。なのにとまらない。

「ヒィァ!んっ。ば、バカ、そこは、いいから」

チュ、と水音をたてた後、そこから顔をあげ凍矢は不思議そうに逆に尋ねた。

「だが、なか弄らないとイケないんだろう」

細い腰骨に口づけをおとしつつ、ぴくぴくとなまめかしい動きを繰り返している飛影のその小さな孔に、凍矢はゆっくりと指先を埋めてゆく。

「あゥ、ンア!」

「ここか」

「や、・・・、ち、違っ、もっとな、かぁ、あっ、蔵、馬」

つい、いつものくせで蔵馬の名を呼んでしまったことに飛影は気づき得なかった。ぐにゅり、となかを2度3度と掻きまわされた結果、飛影は始めて蔵馬以外の手によってイカされた。

脱力したように、今度は飛影がズルズルと床へと落ちる番であった。重たい瞼をあげると、脚を不自然に隠す凍矢の姿に今度は飛影が気づく。

「また勃ったのか」

「・・・。その、すまない」

刺激が強かったか。

「・・・、いいぜ今度は俺がやってヤる。貴様にヌカレたことが癪でもあるからな。それに、借りは速く精算したい」

最後の方のセリフは、ほぼ9わりが飛影の口のなかで紡がれた為に、凍矢は気づき得なかったのであった。

「いや、しかし」

「練習台だと思えばいい。経験、積みたいんだろう」

「・・・、ま、まあ」

「このままじゃいつ迄たっても外に出られない。それに、少しでも舌づかい覚えて陣に対して実践すればいいだけだ。あの性格の陣ならば、少しくらいの過ちは笑顔で水に流すさ」

蔵馬はどうか知らぬが。と、一瞬だか、これからを思い、背筋に身震いが掛けあがる思いだった。が、しかし、乗りかけた船を途中で降りるのも些か矜持が邪魔をする。全く、人の心は不思議でならない。後に地獄が待っているというのに、すすんで愚を犯すとは。己も随分と代わったものだ。

「・・・。うん、そうだな。じゃ、頼むよ」

ねっとりと絡みつく舌ざわりに、凍矢は全身に快楽の波が絶え間なく押し寄せては返し、的確な刺激に我を忘れ、気づくと腰を飛影のその小さな唇のなかへと穿ち続けた。先走りの愛液が飛影の唾液と交ざりあい、ぐちゃぐちゃに絡みつく心地よい舌づかいに翻弄される。男の弱点を的確に把握し攻めたてる様は、視覚にも聴覚にもこれ迄ない快感を覚えさせてゆく。それと共に、飛影と蔵馬がこれ迄過ごしてきたであろう濃密な時をうかがえ、違った意味で何故か胸が少しばかり痛んだような錯覚が過る。

ビクッ、と、凍矢のそれが怒長したかと思うと、柔らかな内腿を飛影の両頬を無意識に挟み、おさまりきらないほどの膨張に飛影は僅かにシワを寄せた。凍矢のそれが限界に違いことをうかがわせ、飛影は更に今迄蔵馬に教え込まれた技術を凍矢に対し発揮した。最初は余裕をもって見下ろしていたその光景に、凍矢は徐々に躰全体が上気してゆくのを止められなくなっていた。

今迄1度として出したことがない、甘くもあり切ない喘ぎ声を自分自身から発したと思うと、いいようのない羞恥と僅かな後悔のような痛みが胸をしめつけられたように思えた凍矢であった。

「蔵馬って、やっぱり色狐なんだな。お前にここ迄仕込むなんて」

「五月蝿い!奴が毎晩毎晩盛るから」

「でも、少し羨ましい、な」

「・・・。は?」

「そこ迄誰か1人に独占されるのが」

「これから、貴様が陣を独占すればいい。奴だって、貴様にそうされたら、悪い気はしない筈だ」

「そうだと、いいな」

「バカ。自信もて。そもそもこんなバカな格好するのだって、貴様を気遣い、大切にしたい証拠なんじゃないのか」

「クスクス。飛影って」

「なんだ」

「思っていた以上にお人好しなんだな」

すると、今日1番、頬を耳朶をそのルビーにも劣らないほど羞恥で染め上げた。クスクス。なるほど、な。この素直じゃない言動に、また、仕種に蔵馬は骨抜きになったのだな。と、凍矢は改めて実感し、2人の未来が今迄以上に温かく慈愛に満ちたものであることを、生まれて始めて神様とやらに願ったのだった。

荒い息を整え、乱れた衣類をも当初の通りなおし始め時であった。

コンコン。

と、今まさに使用中のこの扉を叩かれ飛影と凍矢は同時に硬直した。まぎれもなく扉の向こうにいるその人物たちの妖気に嫌でも気づき、自分たちが今の今迄していた乱行に躰の隅々迄青ざめたのだった。

「終わったかな、お2人さん」

蔵馬!

明らかに怒気を抑えつけた声色に、飛影はこれから起きるであろうことに戦いたのだった。そして、無事に明日を迎えられるかと、心底不安にもなっていた。なにせ、蔵馬の嫉妬深さはもはや病的と云っても過言ではないのだから。

「おーい、もう会計済みなんだけど」

陣!

まさか、2人でずっとそこで気配をたち立ち聴きしていたのであろか。しかし、出ていかなければ却って事態は悪い方向へと傾くであろう。飛影と凍矢は一瞬互いを見合せたものの、その瞳には、お互いの不安と猜疑心が交互に浮かび沈むのを確認したのみに留まった。

意を決して2人は個室の鍵を開け放つ、なるべく蔵馬と陣の顔を見ないように、渋々といったふうに、あるいは、これから叱られることを覚悟した子供のような顔色でもって出てきた。

「あの、蔵馬!」

「なに凍矢」

「飛影をあまり叱らないでやってくれ。飛影は俺に同情して優しさから、その」

「判ってますよ。ここで2人の会話を一部始終聴いてましたから。ただ、少ーし、お仕置きするだけですよ、フフフ」

それを聴き飛影が本日1番ひきつった顔を浮かべのはいう迄もなかった。










2012/4/23

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