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The dear devil was found. It is destiny to love it if it is destiny to fight again. Oh, you are my fallen angel.




これが俺の愛し方です act.1


※R要素が含まれます。もう1度、ご確認。お姉さんは18歳以上ですか?OKな方はスクロール。















蔵馬は、その日、魔界の百足へと足を向けていた。理由は聴かずもがな。愛しい、愛しい、三つ目の妖怪のご尊顔を拝しに行く為に。そして、飛影の真意を確かめる為に。

念願叶って、飛影を恋人に出来た。これに関しては、幽助曰く、「紙一重だよな」との、苦笑いつき。まあ、確かに否めなくもない。道程に至る迄、少なからず、脅迫、強姦、した事実は事実、一応、それに関しては多少の罪悪感を感じてはいる、自覚もある。が、謝罪するつもりは毛頭ない。手をこまねていていては、誰に攫われるか知れたものではない。飛影は冷酷無情に見えて、あれでいて、押しに弱く、情が厚い。外堀を埋めた後に、そこを最大限に利用した。結果として、彼は、最終的に折れた、いや、絆された飛影。が、しかし、当のご本人に恋人というその自覚がなさすぎるのがたまに傷。

「まあ、そんなとこがまた可愛いんですけどね」

魔界の空気を疾走しながら、蔵馬は嬉しそうに、そして、どこか、危険な匂いを妖気に漂わせながら、そう、呟いた。

百足につく早々、躯と鉢合わせした。躯は、蔵馬を視界におさめると、上から下迄無遠慮に眺めやると、ニヤリ、と、何やら意味ありげに笑う、すると。

「あまり虐めてやるなよ、古狐」

「善処はしますよ」

「善処、か。何処までが善処やら多いに興味はあるがな」

「なんなら、飛影の部屋を盗聴昆虫で盗み聴きしては如何です?」

「お前じゃあるまいに。そんな趣味はねーよ」

「せいぜい、壊すなよ」との、躯の最後の一言は、蔵馬に対し、果して有効だったとは云えないだろう。「ええ」と、一見すると爽やかに返答したものの、蔵馬の顔つきを見れば一目瞭然。そもそも、もとから、躯は期待してはいなかったことでもある。ただ、云っておいた方が幾らかは、マシ、その程度の釘さしにすぎなかった。蔵馬も無論、そのことに気づいてはいたが、素知らぬふりをした。

百足内の戦士の居住区に入ると、時雨に今度は出会った。時雨は、これから起きるであろうことを予測してか、蔵馬を見るなり、誰にも判らぬ重苦しいため息をついた。

「躯様の許可は得たのか?」

無益と知りつつ、蔵馬に質すと、誰1人として真似出来ない妖艶な微笑を浮かべ、どこか勝ち誇った顔で頷いた。時雨は内心、この顔に奴は絆されたのだな、と、これから蔵馬が入るであろう、部屋主に同情の念を更に強めたのだった。

「これから、儂がパトロールの指揮をとる故、飛影の部屋の周辺の戦士も連れて行こう」

「そうしてくれ。飛影は恥ずかしがりやだから」

臆面もなく、いけしゃあしゃあとのたまわる狐に、時雨は再度ため息をつき、数名の戦士を携帯で呼び出しにかかった。云うまでもなく、それは飛影の部屋周辺の戦士たちだった。中には休暇の者も、連日パトロールの任にあたる者もいたが、その輩の愚痴と、“この”狐の報復を天秤にかけたら、おのずと答えは決まっている、前者を犠牲者に選ばざるをえない時雨だった。苦労人に何時から儂はなったことやら。その胸の裡を知る者がいないことにこそ、苦労人の苦労人たる資格があったであろう。

慌ただしく部屋を出てくる戦士たちの間を、蔵馬は悠然と歩を進め、飛影の部屋の前に漸く辿り着いた。これからのことを夢想し、口角を卑しげにあげる、が、そんな顔つきさえ、この蔵馬は秀麗だった。

「俺です、飛影。開けてくれますか?」

部屋の前に辿り着いた時から、中にいる飛影の妖気が慌てふためいているのが、可笑しくもあり、愛しくもある。

随分と葛藤してるご様子で。

待たされはしたが、飛影は諦めた結果、自室を開け、蔵馬を招き入れた。

「何の用だ」

開口一番がそれだった。忌々しい。飛影は顔だけでなく、妖気全体を使いそう表現した、が、蔵馬にそれが効いたためしがないのも又事実。

「ひどいな。貴方が会いにきてくれないから、わざわざ足を運んだのに」

「恩着せがましい」

「だって事実でしょう?」

「・・・チッ」

飛影の部屋はいたってシンプルだった。片隅に寝心地のよいダブルベッド、中央にソファー。その何れもが、蔵馬が特注し、飛影自身に贈ったものだった。それ迄はこの部屋に家具など一切なく、ただの空気がある空間にすぎなかった。飛影も最初は固辞したが、蔵馬が固い床だろうが盛るので、自身の身の安全策の為にいたしかたなく、それらを受け取った。床や地面で犯った後は、流石の飛影も体力の消耗に繋がった。

飛影は数ヶ月ぶりに会う蔵馬に対し、愛想笑い1つせず、したらしたで、そら恐ろしいが、窓際を背にし、不遜な態度で腕組みし来訪者に対し睨みつけた。射ぬくと云っても過言ではない。

「で?」

「確認に」

蔵馬の唐突な、あくまで飛影にとってではあるが、問いに首を傾げる。

「貴方、北神と手合わせしましたね?」

「それがどうした」

「それから、痩傑とも、九浄とも棗とも」

「だからなんだ」

ふう、と、蔵馬は呆れ顔で1つため息を溢すと、入れ代わるようにその顔つきが無になった。

「棗はまだいいでしょう。ですが、他の3人、北神、痩傑、九浄に関しての弁解を聴きにきました」

「・・・」

意味が判らん。飛影は額に手をあて、蔵馬の質問の馬鹿馬鹿しさに呆れた。何故、手合わせの許可を、一々こいつからとらなければならない、理不尽極まりない。それとも、蔵馬にそれを申込めと云いたいのであろうか、が、人間界にいるこいつに会いに行くより、身近で済ませた方が効率がいいではないか。

が、次の蔵馬の問いに、飛影は蔵馬が何を心配しての問いであったか漸く合点がいった。

「何もなかったでしょうね?」

合点がいくと、今度は心底呆れかえった。

「あるか!」

「本当に?随分と楽しくやってたそうじゃないですか。手合わせの後、長話するほど、相手の部屋に入ってお相伴するほど、疲れたと称して相手の部屋に泊まるほど」

「!」

飛影は、もともと大きな瞳を、更に驚愕によって見開いた。人間界に、この数ヶ月ずっといた筈のこいつは、何故、そこ迄知ってるのだ。確かに、北神と幽助のことで少々長話した、確かに、美味い酒が手に入ったから1口呑めと云われ無理矢理痩傑の部屋で酒を呑み交わした、確かに、棗と九浄の手合わせの連続で黒龍波の連発をしてしまい眠気に負けそのまま九浄の部屋で1泊した。何故、そこ迄こいつは知っているのだ。

「何故、って顔してますね?」

「当たり前だ!」

「躯に頼んで貴方の動向を探ってましたから」

あっさりと種明かしをする蔵馬とは対照的に、飛影はわなわなと怒りにとって代わるのを自覚したのだった。あの、古狸が。狐と相性がいいと感じてはいたが、ここ迄こいつに手を貸すな、と、飛影は怒り心頭である。

「あるわけなかろう!」

「貴方は嘘つきだから」

「ついてない!」

「いいです。躰に聴きますから」

その恐ろしい蔵馬の宣言に、飛影が戦いたのを誰が責められよう。

既に後ろは行き止まり、窓から逃げるという手段もあるが、こうなった蔵馬を止めることは、如何な飛影とはいえ無理なことだった。

「本当に犯ってない!」

「口ではどうとでも云える」

舌先三寸、嘘つきの代名詞の狐に云われ、ますます飛影は怒るが、それとは正反対に、蔵馬は恐いほど冷静だった。殊更、飛影の怒りを煽るようにゆったりと距離を縮め、その腕を掴むと、軽々と体重の軽い飛影をその肩にかつぎ上げたのだった。

「止めろ!」

飛影の懇願はあっさりと無視された、手足をバタつかせ、抵抗を試みるが、たいした効果は得られなかった。蔵馬は自身が飛影の快適な眠り、無論、快適とは、こうした意味合いも含めてのこと、それらを提供するベッドへと少々乱暴に降ろしたのだった。そして、飛影の上着を難なく剥ぎ取ると、底意地の悪い笑みを浮かべながら、飛影の上半身をな嬲るように見つめた。

「吸った跡は残ってないようですね」

「当たり前だ!」

「でも、乳首、起ってるよ、本当はこうして欲しかったんでしょう?」

「誰が!・・・んっ」

蔵馬は飛影の下半身に手を伸ばし、まだ、成長していないそれを力任せに握った。急所を抑えられ、飛影は瞼を閉じる。その上に、蔵馬は、チュッ、優しく唇を落とした。が、態度とは裏腹に、口から奏でられた台詞に再度飛影は己が固まるのを、どこか遠くに感じたのだった。

「でも、匂いはなかなか取れないものですからね。貴方の後ろのお口、匂い嗅がせて」

誰がそんな恥辱を味わえというのだ、止めろ、と、制止する間もなく、蔵馬は鮮やかに飛影の下を下着ごと剥ぎ取ると、両の足を無理矢理広げた。1度、飛影に自身が優位にたっていることを見せつけるが如く、ニヤ、と、微笑んだ、その笑みは、誰が見ても悪魔に等しかったことであろう。

蔵馬は、飛影の脹ら脛に両の手をあてがい足を持ち上げ、何の施しもしていないその場へと顔を近づけた。クンクン、と、まるで、犬か狼のように、この場合、獲物を確かめる狼の方が似合っていたかも知れない、その場を嗅ぎとったのだった。

「本当だ、まだ、貸すかに俺の匂いが残ってますね」

「き、気が済んだなら離せ!」

「離していいの?」

「はうっ!」

飛影の竿は如実に変化をしていた。蔵馬はその先だけを軽く突っつくように舐めると、ぷくり、と、小さな穴からまだ透明な汁がにじみ出てきた。

「これ。放っておいていいの?」

そう云うと、蔵馬は飛影のそれを口の中へと招き入れ、丹念に舌を使い成長させていった。じゅぶじゅぶ、と、蔵馬はわざとらしく卑猥な音をたて、飛影を攻め続けた。徐々に硬度が増し、飛影のそれは、もう、限界に等しく代わりつつあった。枕に半分頬を押さえ、顔を片手で隠し、飛影は自身が出してしまった抑えきれようがなかった甘い声に戸惑う。ちらり、と、己の分身を口に含んで好き勝手している蔵馬に視線を向けると、まるで、謀ったかのように交差する。その瞳の奥に、飛影は確かに獣の姿を垣間見、そのギラギラした何かにはっきりと欲情した。

「んんっ、・・・も、もう」

「イキたい?」

コクコク、と、飛影は訴えた。

激しく翻弄され、飛影はかん高い声と共に、蔵馬の口の中へと果てた。蔵馬は1滴も溢さぬように、それを食道へと運び、力をなくした飛影のそれを綺麗に舐めた。

「濃いね。自慰もしてなかった?」

親指と舌先で唇を拭っている蔵馬に、飛影は紅潮した頬の姿のまま、枕を投げつけた。が、あっさりとそれを避けられ、憮然とすると、シーツに顔を隠し、うつ伏せになった。

が、それはこの場合、飛影の失態に繋がったのだった。蔵馬は飛影の細いしなやかな腰を持ち上げると、双丘を広げひくつき始めているその場へと、舌をあてがる結果を生んだ。

「や、馬鹿野郎。気は済んだだろう!」

「まさか。煽られたに決まってるでしょう。それに、中をちゃんと確かめないと、ね」

そう云うと、蔵馬はまだ解れていないその場所を確認するように嬲り始めた。そして、唾液で充分に解した後、指をじわじわと侵入させていった。

「ふっ、・・・んっ」

「声、殺さなくても大丈夫ですよ。俺しか聴いてませんから」

時雨がこうなるとみこんで、この地区一帯無人なのだ。思う存分聴かなくては損というもの。時雨はどうやら、魔界トーナメントから後、自身に協力的だ、いや、苦手意識といった方が正しいだろう、が、この場合蔵馬にはどちらの意味合いでもかまわないのが本心。鼻が効く妖怪の存在はありがたい。それを配下に迎え入れた躯の慧眼にも感謝だ。

が、飛影を望んでいる、との時は少し妬けた、な。気に入ってる、躯はそれだけだから赦そう。

しかし、他は我慢などしてやらない。徹底的に潰す。そして、飛影自身に何度でもこうして確かめさせる。

「し、しつこい。・・・あうっ、ん」

「だって、久しぶりでしょう。ちゃんと解さないと血をみるのは貴方なんだから」










2010/12/18

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