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The dear devil was found. It is destiny to love it if it is destiny to fight again. Oh, you are my fallen angel.


2014/12/17Wed
小ネタ。
狐の強かなX'mas?



クリスマスと称しての大宴会。妖怪にキリスト教徒など存在するのか甚だしく怪しいものであるが、要は、酒が呑める口実ならばなんでも良いのだった。主催者は無論のこと、参加者も約2名を除いては概ねそれが要因である。

その些か外れている約2名はというと。せっせと黒ずくめの妖怪に食べ物を貢ぎ、呑み物を貢ぎ、その愛らしい(蔵馬談)姿を眺めて満足してたりする。

「クスクス、あーあ飛影ったらまた生クリームつけて」

そう云うとすかさず飛影の頬をペロリ。飛影もそれが日常なのだろう、たいした抵抗も見せず蔵馬にされるがまま。それを見て何故か異様にキャーキャー騒ぐ女たちとは対照的に、百足から足を運んで参加している時雨たちに至っては完全に無視だ。寧ろ、関わりたくないと距離を保っているほど。おそらく、百足内でも同様の事が行われており、口を挟むのも馬鹿馬鹿しい事態に迄なっているのだと推察される。

頼むから、そういう甘ったるいことは2人きりで且他所でやってくれ、と、内心で幽助は思わずにはいられない。完全に2人の世界に居るらしい。目の毒だと察して欲しいと望むのは些か欲深なのであろうか。見ろ、凍矢なんか羨ましい目でチラチラと2人を伺っている。可哀想に、相手があの陣ではあんな風にはなれないであろう、例え天地がひっくり返ったとて。

しかしまあー、蔵馬もよく手の込んだ料理を造れる男だ。しかしながら幽助のその感心は半ば呆れをも伴っていた。それもその筈、テーブルの上に所狭しと並べられたそれらの数々。定番のイチゴケーキから上に果物沢山のミルクレープ、イチゴとカスタードクリームが沢山詰まったサクサクのミルフィーユ、飴細工を施したクロカンブッシュ、濃厚なチョコレートのブッシュドノエルにザッハトルテにガトーショコラ、甘酸っぱいブルーベリーがかかったレアチーズケーキ、ベイクドチーズケーキにキャラメルアイスクリームが乗ったアップルパイに抹茶のシフォンケーキに生クリーム添え、ラズベリーのシャルロッテにナッツとバナナのパウンドケーキにオレンジのタルト、ティラミスにロールケーキにマカロンに焼きプリンに、と、ケーキ類だけで胸やけしそうになる。その上、和洋中様々な蔵馬オリジナル料理品で、もはや幽助は見てるだけで唖然。お前は料理人か?と、突っ込みをいれたいがぐっと我慢する。時雨たち同様に、以前2人の仲を揶揄い痛い目をみていた為でもある。断っておくが、蔵馬は全て飛影のためだけに造って持ってきていた。あれらに手を付けようものなら、間違いなくこの部屋は吸血植物の園と化すであろう。しかも、毎度まいど不思議な後ろ髪に隠して。あいつの髪は某エモンか!?しかしながら、その情熱もさることながら、それらを全て胃袋におさめてゆく飛影にも同時にあんぐりだった。あの細身の何処に入ってゆくのか。

「肥るぞ飛影」

何方にもチクリと。しかし、かえってきたセリフにやぶ蛇だったと後悔しても遅い。

「クスクス、大丈夫ですよ幽助。この後沢山“運動”して汗を流してカロリーコントロールしますから。ね、飛影」

・・・、運動、ね。へいへい。

この、確信犯め!





MerryX'mas───










ちゃんちゃん♪
体力勝負なX'mas。飛影たんぜんぜん判ってない、隣にいるのは狐の皮を被った狼さんですよー(*´∀`*)。



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