(ロディマス×ウルトラマグナス)R18



眼下には星空が敷かれている。色とりどりの小さな光たちが町を彩り賑わうのに、行きかう生き物の気配はない。月の光を恐れて夜の美しさを知らないその惑星の種族を少しばかり哀れみながら、ロディマスは窓に反射してうつるウルトラマグナスの表情に息を飲んだ。頬を赤くして、瞳はとろけて、口の端から透明な液が垂れている。意地悪く腰を回すと腹部をうつすガラスが濡れた。
「恥ずかしいですか、ウルトラマグナス」
「君も、意地が悪い……っ、こ、んな、ことをして…」
「先に誘ったのは貴方でしょう。随分とお待たせしてしまったようで…申し訳なく思っていますよ」
「あっ、く…っ、んっんぅ、うっ、は、ぁ……」
ロディマスは後ろから抱きこむようにして、張りつめたコネクタを緩く掴んだ。既に二回は達しているというのに先から零れる液も途切れず、ベッドからは小動物の足跡のような染みが続いている。そうしてまたここで、二人の足もとには大きな水たまりが広がりつつあった。
「ぅ、ロディ、…ロディマス、ここは嫌、だ」
「誰にも見えませんよ。ああ、外出している者はいなくても、常時警備ドローンは巡回しているそうですが」
笑みを含んだ声にウルトラマグナスはレセプタの収縮を自覚していた。ただでさえ普段とは違う責め方に体が溺れているのに、そんな言われ方をしてはマゾヒスティックな快感が膨れていくばかりだ。
「見られたいと思ったことは?」
「なッ、あ、あるわけないだろう!」
「本当に?ほら、あそこ。あの赤い光、わかりますか」
頭を掴まれて強引に視線を下げられ、道なりに直角に曲がったそれが、こちらを向いた気がした。肩を跳ねさせるウルトラマグナスを笑うロディマスは、それを合図に静止していた腰を揺らめかせる。
「ひっ…ぃ、ぁっ…あ、だ、だめ、だ…!」
「心配しなくても、この高さなら大丈夫ですよ」
「違、んぐっ…!ぅ、ロディ、マ、ぁっあ、また、いっ、いって、しまうから…っ、待ちなさい…ッ」
「待つなと言ったのも貴方です、ウルトラマグナス」
抽送の度にぐぽぐぽと音がする。レセプタ内に溜まったオイルが隙間から零れていた。目の前が点滅し始めて、絶頂が近い。ロディマスは更に奥深く中を穿ち、次に訪れる絞り取るような締めつけに奥歯を噛んだ。

大きなガラス窓の一画を汚し、膝を震わせたウルトラマグナスをまたベッドへと引き倒して、ロディマスは煮だった頭を懸命に冷やそうという努力はしていた。二人の体を沈ませる柔らかで不慣れな布の上でもがくようにして、絡み合って離れられないままでいる。参ってしまうくらい、熱くてどうにもならない。
「今夜は、…っ、随分と、情熱的じゃないか」
「貴方がそうさせたんだから、責任は取って貰わなければ」
「君はそればかりだな……全部私のせいかね」
束の間の休息の間、ウルトラマグナスが白々しく唇を尖らせる。ついそれが可愛らしくてロディマスがキスをすると、満更でもなく深く求めてくるのだから性質が悪い。恋人にこれほど貪欲に愛されれば男として応えないわけにはいかない。
「んっ、ぅう…っ、ふふ、まだまだ若いね、君も」
「…貴方こそ、また垂れてきていますが」
「っはぁ、くッ…ん、んん、あっ、中に君がいると思うと……っ、どうにも、気持ちがよすぎてね」
「ええ、私も、貴方に触れていると気持ちがいい」
くすくすと鼻を擦り合わせて、体を横向きにしながらウルトラマグナスの足を持ち上げる。動きの制限された体勢ではゆらゆらと静かに、浅く、淡い快感を生む。肩越しに前を覗きこむとコネクタの先からは糸が引き、レセプタは未だ乾くことなく濡れ続け、ロディマスが動く度に水音を立てた。
「あ、あぁ、はっ…ん、んぅ、ロディマス…っ」
「もっと奥が好きですか」
「それもそうだが……君の顔が見たい」
「っ、わかりました」
甘ったるい誘い文句にロディマスは唾を飲んだ。そうしてコネクタが抜けてしまわないように気をつけながら起きあがり、お互いの体を挟むように足を入れ替える。持ちあげたウルトラマグナスの足が抱えやすくなり、腰を寄せていくと先ほどよりも奥に届く。
「ふ、ぅくっ…っぁ、んんっ、あ、あッ」
ロディマスはあくまでもストロークは短く、強く何度も突きあげた。頭の中の勇ましく弁舌をふるうウルトラマグナスと、目の前で蕩けきったように喘ぐ姿はどうしても重ならず、喉が鳴る。接続行為は会う度に激しさを増していった。久しぶりだとドアに鍵をかければ、離れた分だけを埋めあわすために内の獣が暴れ出す。
「っあ、ぁんん…ッ、ぅ、はぁ、あっ…あぐ、う、…っ!」
「……とても、良さそうですね。よかった」
「ひ、っぃく…!ロディ、ぃ、ッ…ぁう、ぅ、ああっ」
一度コネクタを抜いてウルトラマグナスの足を下ろし、次に正面から抱き合って挿入すると、一際大きく声があがった。ロディマスは自然と持ちあがる腰を掴み、ガツンガツンとレセプタの奥を抉る。芯から痺れるような快感だった。
「ウルトラマグナス、っ、私も、そろそろ…っ」
「あ、…ッ、んぁ、ぅう、う、ぅんっん、くぁ、は…ぁっ」
伸びてきた手を捕えて指を絡ませ、背を丸めて唇を重ねる。そうして巧妙に舌を吸うのはウルトラマグナスの方だ。熱烈に混じり合い、射精感が一気に高められる。ロディマスはぎくりとしながら引いてしまいそうな体をぐっと前に倒す。
「んぐっ、ぅう…っは、ああっ、あ…!」
「ッ!」
レセプタが不規則に窄められて、コネクタの先が奥まったソコへ到達すると、二人はほとんど同時に達した。そこに、油断が出来る。ウルトラマグナスは痙攣を繰り返しながらも、手を解いてロディマスの肩に腕を回す。そしてのろりと起きあがると、反対に押し倒した。
「…っ、あの、っは、ぁ、あの……ウルトラマグナス、待って、ください。ちょっと、休みませんか…?」
「だめだ…、もう少し、付き合いなさい」
「で、でもですね」
「まだ君が足りない…いいね、ロディマス」
ぞっとするほどに甘くいやらしい声。濡れてキラキラと怪しい光を放つ青いオプティックを見つめて、ロディマスは覚悟を決めるしかなかった。



150716
葉桜さまリクエストありがとうございました!
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