深津と持久走大会 [ 18/38 ]

「持久走大会っていうからしんどく感じるピョン」
「それよねー。そんなしんどそな言葉やめてせめてマラソン大会とかにすればいいのに」
「マラソンもしんどそうピョン」
「そう?まあ、楽ではないか」
「小走りで長距離大会とかにするピョン」
「うーん、間違ってないけど……長距離がしんどそう」
「じゃあ何がいいピョン?」
「15キロって言ったら短く感じるんだけど」
「花子、それはおかしいピョン。15キロは長いピョン」
「深津バスケ部じゃん。そんくらい余裕でしょ」
「花子はなんでそんな楽そうなんだピョン?」
「私陸上推薦で高校来たし。長距離の選手だし。練習で30キロ走ることだってあるし」
「……だからこんなに早いのかピョン……ある意味安心したピョン」
「あ!」
「どうしたピョン?」
「ミリメートルに直せばいいんだ!!」
「15キロをかピョン?」
「いちまんごせんメートルだから?ん?いちおくごせんミリメートルか?」
「……長いピョン」
「あれ、ちょっと待って!?いちじゅうひゃくせん……あっ!ひゃくごじゅうまんミリだ!」
「まじでかピョン。短いピョン」
「定規の目盛150万個だけだってさ!え、よゆうじゃん!一歩走ったらたぶん100目盛とか余裕だもんね!」
「……100目盛は10pピョン。それは無いピョン。500目盛はあるピョン」
「ってことは?150万割る500は?0.3になって……一万掛けて……えっと、3000?3000歩!?えっ!余裕じゃん!」
「小走りで3000歩大会ピョン」
「数えながら走ろっ!今多分5キロ地点?ってことはあと2000歩か!楽勝!!」


「花子、俺、今で2000歩だピョン」
「……そうなのよね、実は私も今2104歩目だったの」
「おかしいピョン。さっきから5分も走ってないピョン」
「あっれー?計算間違えたかな?」
「……あ」
「?」
「150万ミリじゃなくて、1500万ミリピョン」
「えーっ!?てことは3万歩か!うわ、騙された!まだまだじゃん!」
「あと18000歩ピョン」
「長いな……」
「持久走大会は長いピョン」



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