※ゲゲゲの森



沢城の風邪が治った後、次は高山が知恵熱からの風邪をひいてしまっていた
高山の体調が良くなった頃合いを見計らって、沢城は延期になっていたゲゲゲの森の案内をする事にした

「沢城くんこんにちは」
「高山さん、もう体調大丈夫ですか?」
「うん!沢城くんに会いたくて気合いいれて治してきたよ」
「////…あ、案内しますね」

沢城の家から少し開けた場所まで進み

「ここからゲゲゲの森が見渡せます」
「わぁ〜凄い、こんなに広いんだ」
「今日は森を一周して、最後に妖怪温泉に行こうかと」
「いいね!楽しみだなぁ」
「では行きましょう」

湧き水が流れる小川はキラキラと輝いていて
木のトンネルからは木漏れ日が差し込んでいる
歩いているだけでマイナスイオンを感じる事ができるここは、まさに癒しの空間
怪しい沼や供養碑、妖怪達の暮らしている場所など沢城のガイドツアーは魅力が満点
高山も心から楽しんでいるようだった
さて最後は妖怪温泉へ
妖怪の好みに合わせられるよう、その種類は多様で
その中でも2人は単純アルカリ性のお湯へ向かった

「はぁ〜気持ちいぃ」
「癒される〜」
「こんな近くに温泉があるなんていいなぁ〜横丁には銭湯だけだよ」
「銭湯?」
「うん。温泉とは違ってお湯を沸かしてみんなで入るお風呂の事さ」
「!みんなで!?」
「そう。もちろん男女別れているけどね」

みんなが高山さんの裸を見ているのか!

「でもやっぱり温泉が最高ーっ」
「嫌だ!」
「?なになに??」
「高山さんの裸は僕のもの…」
「え?何を言っているんだい?」
「何ってそのままの意味です」

あの日から主導権を握った沢城は、高山を上手に攻める

「えぇ?!っ!!!!んぅ…はぁっ…ちょっ…さわ…しろくぅん…」
「はぁ…甘い…もっと感じたい」

接吻が本当に上手で、言葉攻めもうまい

「んぅ…ちょっ…くるしっ…はぁっーはぁっーはぁー」
「体力なさすぎですよ…」
「ちっちがうよっ…はぁ…はぁ…」
「お水持ってきます」
「ありがとう…ゴクゴク…はぁー生き返る」
「はは、父さんみたい」

チャプ…チャプ…

「沢城くんは、体が引き締まってて妖力も凄くて尊敬するよ」
「そうですか?高山さんだって…」
「ん?っん…はぁ///」
「とっても可愛いです」
「///」

警戒心ゼロの高山は沢城のキスシャワーを浴び放題
そんな事はお構いなく普通に会話をするあたりが斜め上をいっている証拠なのかもしれない

「僕は昔から妖力のコントロールが上手くなくて、よく父さんに注意されたよ」
「僕は人間への態度がよくないと、よく注意されます」
「お互いまだまだ父さんからの教えが必要だね」
「そうですね」
「さてと…そろそろあがろうかな」
「僕、背中流します」
「ありがとう」

岩場の洗い場にて

「綺麗な背中ですね」
「そうかな?いつも傷だらけさ」
「いろんな戦いをしてきた証ですよ」
「そうだね…沢城くんよりちょっとだけ長く生きてるから」
「…」
「ん?どうかした?」
「…これからは、高山さんと一緒に生きていけますか?」
「もちろんだよ。せっかく出会ったんだから、これからはずっと一緒だね」
「////」
「さ、今度は僕が背中を流すよ」

湯上り処を散策しているとある看板を発見した

「湯上り昆布茶ってのがあるんだ」
「飲みます?はい、どうぞ」
「ありがとう。ズズ…はぁ〜生き返る」
「本当に父さんみたいなことを言いますね」
「きっと沢城くんも同じことを言うようになるよ」
「そうですか?ん〜そうかな」

多分言う様になります

「そろそろ日が暮れそうだね。夕飯の支度もあるし帰ろうか」
「はっ…はい…」

もう終わり…か…
ずっと一緒に居られたらなぁ…

ぎゅ…

「ん?沢城くん?」
「えっ…!?あっすみませんっ」

無意識で高山の服を引っ張っていたらしい
沢城の気持ちを察した訳ではないが、高山がナイスな事を言い出した

「夕飯一緒に食べるだろう?」
「///…はいっ!」

帰路に着きながら夕飯の献立を考え始める2人

「魚の目玉スープはどう?」
「いいですね!あと貰ったばかりのピーマンがあります」
「!! ピ ー マ ン ア ル ン ダ 」
「あります!」
「…」
「?」

そのあとの会話は続かず、無言のまま家に着いてしまった

2人が手際良く作った献立はこちら↓
白米 
魚目玉スープ 
焼き魚 
ピーマンサラダ
お茶

新鮮なピーマンは苦味がなく、沢城に悟られる事なく完食できた高山であった
食後は、茅葺き屋根の上に横になり一休み

「今日は楽しかったね」
「はい!とっても楽しかったです」
「今度は横丁に遊びに来てよ。たくさん案内するからさ」
「もちろん行きます!高山さんの家にも行ってみたい」
「何もない家だけどね、あはは」

♪〜ジジジジ ギコギコ

虫達の音色が響いている
弱い夜風が心地いい

この先ずっとずっと高山さんと一緒にいたい
今の関係も進ませたい
この想い自分から伝えないと

隣にいる高山の右手に自分の左手を重ね、軽く握りながら

「…高山さん」
「ん?」
「大好き…」
「僕も大好きだよ…」

唇に触れるだけのキスをして、頬を赤く染めて微笑む2人

「沢城くんと一緒にいるだけで、僕は幸せだよ」
「僕は一緒にいるだけじゃなくて、もっと高山さんに浸りたい。その…ハグやキスだけじゃなくて…///…その先も…」
「…その先…?」

これからもってことかな?

「もちろん」
「えっ…////…いいんですか?嬉しい…拒絶されたらどうしようかと思って…」
「拒絶なんてそんな事ないよ。大丈夫だよ」
「///////」

沢城の心は決まった
が、高山は無知だった




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