ラーメン



妖怪退治のお礼の手紙に同封されていたラーメンの無料券2枚

「父さん、これ」
「今回は受け取ってもいいじゃろう。そうじゃ、あの子を誘ったらどうじゃ?」
「高山さんを?いいんですか?父さん」
「いいんじゃよ。ほれ行っといで」

いつものラーメンがいつも以上に楽しみになった瞬間だった



早速高山を誘ってラーメン屋に来た

「ラーメンなんて久しぶりだよ」
「ここのラーメン美味しいんです」

いつものカウンター席に行くと

「…この椅子高いね」
「大丈夫、こうやって座るんです」

カウンター前の高椅子に座るにはちょっとしたコツが必要
左右の座面に両手をつきその反動で座る
そして足はブランブラ〜ン

「お兄さん、ラーメン2つ」
「毎度!今日は兄弟を連れてきたのかい?」
「きょうだい?」

なんて言えばいいんだ
…高山さんは調味料で遊んでいるし

「まぁ…大事な人です」
「そうかい!じゃ、ちょっくら待ってなよ」

数分後

「お待たせ!ラーメン2つ!!」
「「いただきま〜す」」
「胡椒っと」
「わぁ〜美味しぃ♪」

高山さん喜んで食べている
よかった
…調味料は見てたわりに使わないんだ

半分くらい食べ進んだ時

「はいどうぞ」
「え?」
「好きなんだよね?チャーシュー」
「///…ありがとうございます」

高山はもちろん沢城の好みを知っていた

ズルズル…ゴクン

「「ごちそう様でした」」
「凄く美味しかったね」
「また来たくなる味でしょ?」
「また誘ってよ」
「もちろん」

カウンターに無料券を2枚出して、椅子から降りて帰ろうとした時

「待って待って!この券なんだけど…」

店員が駆け寄ってきた
何かまずい事でもおこったのか

「1枚で3名分無料になるんだ。1名分どうする?」
「そうだったんですね…どうしよう。1人1枚だと思って1名連れてこなかったんです」
「じゃ、持ち帰り用で準備するから待ってて」
「よかったね沢城くん。父さんにも食べさせられるね」
「はい。しかもまさか券1枚で3名分だったなんて驚きです」

持ち帰りのラーメンを受け取り、2人は帰っていった

「ただいま」
「おかえり。ん?なんだかいい匂いじゃの」
「父さんにお土産です」
「なんとわしにラーメンじゃと。嬉しいのう」
「温かいうちにどうぞ」
「悪いのう、いただきます」

ズズ…

「こりゃうまい!」
「口にあってよかったです」
「しかし全部は食べきれんから、残りは食べてくれんか」
「もちろん。食べれるだけ食べてください」

あ、この持ち帰りを半分にして、高山さんの父さんにも渡せばよかったな
次はそうしよう

残った無料券を眺めながら、次回の楽しみを考えていた沢城だった


[*前] | [次#]
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -