春はあけぼの



「なんだか目が覚めちゃったな」
外は薄暗く朝を告げる鳥たちもまだ眠っている時間に目が覚めてしまった戸田
「…ん!?」
窓から外の池を眺めてみると水面の一部分がボワァ‐と光を放っている
慌てて駆け寄り暫く眺めてみたものの…何も起こることはなかった
「一体なんだったんだ…」
家に戻り床につくが先ほどのことが気になって眠ることができず、そのまま朝を迎えることとなってしまった


次の日もその次の日も、家の周りの水面が光ることはなかった
でも、また起こりそうな予感がして連日早起きをした結果
「ふはぁ〜」
「最近寝不足か鬼太郎」
「ビクッ いえ父さんっ背伸びしているだけですよっんん〜」
案の定寝不足に
しかし、数日こんな生活を続けてきたおかげ(?)である発見をすることとなった
「また光った!やっぱりそうか!」
 あの光は周期があるらしい
 慣れない計算をし5日毎に光る法則を見つけた
 我ながら凄い発見だ!
これで毎日早起きすることもなくなり寝不足も解消された
「♪〜」
「最近機嫌がいいのう」
「えっそうかなぁ!?」
感情を隠せずつい顔が赤らむ


5日毎の楽しみの日
いつものように池の様子を見張り光った場所へ駆け寄る
毎回光る場所は異なるようだ
その水面をジッと見つめると
「なんだ!?」
澄んだ水面に自分と同じような容姿をした人物が映し出された
更に驚くことTVの映像のように動いている
「あっ…」
食い入る様に見ていたが数分で消えてしまった

 誰なんだろう…
 
その後も光と同時に水面に少年が映し出された




数日後―

 どうやったらもっと見れるかな…

「……郎っ鬼太郎ってば!」
「はっなんだよネコ娘」
「何ってひどいじゃない!あれ程話かけてるのに無反応なんだもん」
「あ ごめんっちょっと考え事してたんだって」
「ふーん 」
今日はネコ娘と共に夢子の元へ

 いつもはもっと嬉しいはずなのに…
 もしかしたらネコ娘よりも乗り気じゃないのかも

戸田の興味は明らかに違う方へと向き始めていた

  
 また 逢えるかな



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