page6


デ「…!」



『…デイダラ…?』




ところがキスする寸前にデイダラが瞳を開き動きを止めた




デ「…人の気配だ…」




『…え?』




その言葉と共に数本の矢がこちらに飛んできた

デイダラはスミレを支えてそれを避けた



――ガガガガガガッ!!!




暁だとバレたのか
だがその考えは違うとすぐに分かった






「…取り込み中だったかな?」



そこにいたのは先程スミレに絡んできた男とその仲間と言える連中達だった

連中は二人を囲むように立つとニヤニヤしていた





『…デイダラ…ッ』




デ「…スミレ…オイラから離れるな」




「…君はスミレというのか……いやー君らしい名前だね」




デ「失せろ」




「彼氏は口が悪いねぇ…」




デ「…大勢になった途端調子に乗りやがって」




「…君に用はないよ…オレ達はその子が欲しいんだ」




ニヤニヤする男にスミレは恐怖した




デ「…(ここで戦えば爆発音で忍が集まり出す…そうなれば面倒だ)」




「そいつを渡せッ…そしたら見逃してやる」





デ「言いたいことはそれだけか?」




デイダラは後ろにいた数人を蹴散らした

それを合図に男達もデイダラに向かっていく


当然デイダラに勝てるはずもなく倒れていく


スミレは辺りを見渡し安全さを求めていた

そんな時スミレの前にあの男が立ちはたがった

スミレはニヤリと笑う男に体を震わせた


伸ばされた手に動かない体




『―デイ!!』




「ぐあっ!!!」




デ「スミレに近づくんじゃねぇよ!!」




デイダラは怒り粘土を爆発させた

辺りが煙に覆われる





『…ッデイダラ…デイダラ!!』




デ「スミレ…大丈夫だ」




見えない視界に叫ぶスミレ

そのスミレをデイダラは抱き抱えその場を去った










…――……――

アジトに向かう間二人は会話をせずただ抱き合っていた

そしてしばらく経った時…





『…デイダラ…ごめんね』




スミレが握りしめる手を緩めながらデイダラに謝った




デ「あ?…なんだよいきなり…」



デイダラは軽く笑いながら言葉を返す




『…私のせいで…その…』




デ「…スミレ…お前は悪くない…悪いのはあいつらだ…お前じゃない」




『…でも…』




自分がデイダラを頼ってしまい過ぎている

言葉が詰まると共に無力な自分に悔しさを感じていた




――ギュッ




デ「…スミレ…お前はそのままでいろ…」




『…え…』




デ「…お前を守ることがオイラの役目だ…それはこれからも変わらねぇ」




『…デイ…ダラ…』




デ「…無事で良かった」





『デイダラのお陰だよ…ありがとう』




強ばった心も今では穏やかなものになっていた

それを尊重するかのようにデイダラはスミレを包み込んだ









デ「…スミレ…」




『……なに?』





デ「…キス…していいか?」





私幸わせ者だな…





『…ぅん…』












デ「…好きだ…」





『…私も…だよ』





そして二人は甘いキスを交わした


その時間は誰にも邪魔出来ない二人だけの時間になったのだった








→おまけ☆

[ 13/22 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -