見つめていたい

スミレとイタチは、任務もなく二人、リビングでくつろいでいた。
二人は特に何をするわけでもなく、ただゆったりと時を過ごす。
「…っ」
スミレは、ふと漏れたイタチの声に目を向ける。
イタチは目頭を押さえていた。
『イタチっ!?大丈夫!?』
スミレはイタチの顔を覗き込む。
イタチはゆっくりと目を開け、不安げなスミレの顔を見つめる。
「ああ、大したことない」
ただ、最近視力が落ちているようだが…

『万華鏡写輪眼…使いすぎなんじゃない?…無理しないで』
スミレは今にも泣き出しそうな顔をしている。
「オレは大丈夫だ」
イタチの大きな手のひらがモモコの頭に乗せられる。
『よかった』
やっと笑顔を見せたモモコにイタチは安心した。

「モモコ、もっとこっちに…」
『んー』
イタチはモモコを自分の膝に、向かい合わせで座らせる。
「これでお前がよく見える」
長く繊細な指が、スミレの髪をもてあそぶ。
『ふふっ』
くすぐったいのか、スミレの体に力が入る。
イタチはその姿を愛しそうに見つめる。
スミレが顔を上げると、イタチと目が合った。
漆黒の瞳に吸い込まれそうになる。
自然にふたつの唇が重なる。

「ずっとお前をこうやって…見つめていたい」
スミレを抱きしめると、甘い香りがイタチを包み込む。
言葉はないものの、心地良い時間が流れる。

『イタチ…どこにも行かないでね』
耳元でスミレの消えてしまいそうな声がする。
「ああ…絶対お前を離したりしない」
イタチはスミレの襟元を広げて、赤い印を付けた。

『イタチ…』
スミレは自分の下でイタチの自身が主張しているのに気が付いた。
イタチもスミレの表情の変化に気が付く。
「スミレ…いいか?」
『ここで?でも…』
「今日はオレ達以外は任務だ…」
『んっ…』
イタチはスミレの唇を味わう。
イタチの肩に置かれたスミレの手に力が入る。
イタチはスミレの服のボタンを外す。
『電気、消してっ…』
スミレは頬を染めてイタチに乞う。
「オレにもっと…お前を見せてくれ」

イタチはスミレの下着をずらして胸を露わにすると、胸に口付けした。
『あっ』
イタチの手と口が、スミレの胸を愛撫する。
突起を吸うと、スミレは体を反らせた。
「スミレ…キレイだ」
イタチの言葉にスミレははにかむ。

オレの目は遅かれ早かれ、いつか光を失うだろう。
だからその前に…愛する人の表情すべてをこの目に焼き付けたい。
こんな風に望むオレは、欲張りなのだろうか。
笑う顔も、怒る顔も、泣く顔も、今オレだけに見せている表情も、すべてこの目に焼き付けたい…

「スミレ…」
イタチはスミレに深く口付けする。
舌が絡みあい、音を立てる。
『はぁっ…』
息苦しさに唇を離すと、イタチはスミレのスカートの中に手をやり、下着を下ろす。
蕾に触れると、スミレの口から甘い声が漏れる。
イタチの指がスミレを犯すと、蕾からは蜜が溢れた。
『ああっ』
スミレは快感に腰を浮かせた。

イタチの方も我慢が出来なくなっていた。
ズボンを下ろすと、自身が大きく主張している。
『イタチっ…どうすればいいの?』
スミレはこの体勢でするのは初めてらしい。
「少し腰を浮かせて…」
スミレはイタチの言うように動く。
イタチは場所を確かめてスミレに指示する。
「そのまま腰を下ろして…」
『あっ…』
イタチの自身がスミレの中に入った。

押し寄せる快感に鳥肌が立つ。
スミレはイタチの首に両腕をまわしてしがみつく。
『はぁぁっ』
イタチは下から突き上げるように腰を動かす。
スミレの髪は、イタチの動きに合わせて揺れる。
スミレは快感に力が入らず、イタチの肩に頭を預ける。

『イタチっ…』
奥を突くとスミレは、甘い声でオレの名前を呼んだ。
『んあっ…』
スミレの蕾は一瞬締め付けるのを止めたかと思うと、ヒクヒクと痙攣していた。「くっ…」
イタチも達し、スミレの中に愛液を注ぐ。

「はぁ…はぁ…」
二人とも肩で息をしながら、見つめあう。
「スミレ、愛してる…愛してる」
イタチは愛しい人に何度も、愛を伝えるように甘くキスをした。


向かい合ったままの体勢で2人は抱き合っていた。
『わたしも…愛してるよ』その言葉を聞き、イタチはスミレを抱く腕に力を込める。

『あ…』
ドアの方に目をやったスミレは、声を上げた。
イタチがスミレの目線の先を見ると、暁のメンバー全員がリビングを覗いていた。

嘘だろ…

『いやあぁぁっ!』
スミレは恥ずかしさのあまり、イタチの胸に顔を埋める。
「貴様ら…いつから…」
「たまたま、帰りに一緒になったのよ」
「私達…何も見てません」
「オレモ…」「ボクも」
「嘘つけ」

「スミレ、すっごくエロいな…うん」
「これだから若造は…」
「けどよー、イタチがオレらの気配に気づかねーなんてなァ!」
「…そんなに良いのか?スミレは。ククッ」
「オレも知りたいっす!」
「リーダーにも教えろっ!」
プチンと、イタチの堪忍袋の緒が切れた。
「…少し、黙っててもらおう……月読!」
「「「ぎゃああああ!」」」

「さ…スミレ」
この隙に、イタチはお姫様を抱えて逃げました。


END

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