小さな恋人(後編)

飛段が子供になって、早1週間。
飛段の彼女であるスミレは、まるでママのよう。
愛があるからこそかもしれないけれど、ちゃんと彼を助けてます。
暁のみなさんも、意外に子供飛段のこと気に入ってるみたいで…

「ソォラァ!!」
「ゲハハハハハッ!!」
…サソリさん、チャクラ糸使って飛段を「たかいたかい」して遊んでます。
そんな2人を優しく見守るスミレちゃん。
『サソリ、子供好きなんだね』
「別に…まぁスミレとの子供だったらたっぷり可愛がってやる。…オレの子供、産ませてやろうか?ククッ」
『結構です。』
「じゃあオレの子供は?」
「オイラのは??」
『結構ですっ!!もうどっから出てくるのよー』


―その日の夜
スミレは飛段と風呂に入っていた。
というのも、飛段が小さくなったせいで湯船に入るのが大変だと言っていたから。
本当かどうかは疑わしいけど…

『飛段…1週間も子供のままなんて…』
「あ?バカにしてんのか?」
『別にそうじゃないけど』
「そーかよ」
飛段はそっぽを向いてしまった。
確かに1週間も体の自由が利かないままでイライラするのは分かるよ?けど…
『何よ、わたしがいないと何にもできないくせに』
「おいスミレ!」
スミレは風呂から出て行ってしまった。
「くっそー…」
飛段は少し手こずりながら湯船を出ると、スミレを追いかける。

『飛段のバカ…』
風呂から自室に行くにはリビングを通らなくてはならない…
このアジトの悪いところだ、スミレはそう思った。

「悪かったって!フロ戻ろうぜ」
『いやっ!離して!』
すっかり機嫌の悪いスミレは飛段を追い払おうとする。
飛段はあまり力が出ないので、とりあえずスミレのバスタオルを引っ張る。
「「「(…ポロリもあるのか!?)」」」
リビングにいる暁の皆さんは、気にしてないフリしてちゃっかりスミレちゃんの方を見てます。
「なあスミレー…」
そのとき。
スミレの体を包んでいたバスタオルがはらりと床に落ちて…
「あ」
「「「うぉーーーーーー!!!」」」
『キャーっ!!』
―ゴンッ
鬼鮫さんが鼻血を出して倒れたようです。

スミレは涙を溜めている。
『飛段…サイテーっ…』
バスタオルを拾うと、自室に走っていった。
飛段は茫然としている。
そんな飛段の様子を見かねたデイダラが飛段に声をかける。
「スミレの彼氏なんだったら…追いかけなくていいのかよ、うん?」
「…しょうがねーな」
飛段はリビングを出て、スミレの部屋の前に来た。
深呼吸してドアを開けようとしたそのとき…

―ボンッ!
煙が飛段の体を包んだかと思うと、体が元に戻っていた。
「あれ…戻ったみてーだ…」
飛段はドアを開けた。
『…お風呂には戻らないからね』
スミレは顔を枕に埋めてベッドにうつ伏せになっている。

こりゃすっかりご機嫌ナナメだな、ったくよー…

「もうフロはいいからよ」
聞きなれた低い声にスミレは驚いて声を上げる。
『飛段…?』
「…元に戻ったみてーだからよ」

飛段は横になったスミレに覆い被さる。
「さっきは…悪かった。オレも他の連中にオマエの体見られたの、ショックだったぜ」
耳元で聞こえる飛段の声は心地いい。
『なによ、それ』
そう言いながらもスミレは飛段の背中に手をまわす。
飛段は背中に優しい温かさを感じて微笑む。
「いろいろ世話してくれて…ありがとよ」
飛段はスミレに優しく口付けをした。
『いいよ、わたし…飛段のこと大好きだから』
スミレは微笑む。

そんな可愛いこというんじゃねーよ…

「オレ、1週間もヤれなくて死ぬトコだったぜ」
『…死なないくせに』
「へっ…」
飛段はスミレを見る。
お互いバスタオルしか身に着けていない。
「そんな恰好してっと…食っちまうぜェ?」
『…いいよ』
飛段はフッと笑って、スミレの耳元で囁く。
「オレ、マジで飢えてるからな…覚悟しろよ?」

スミレが返事をする前にはもう、バスタオルははぎ取られ、燃えるようなキスを浴びせられていた。
息する暇さえ与えてくれない。
『はぁっ』
酸素を求めて口を開けば、すかさず彼の舌に侵される。
長い長いキスの間、飛段の大きな手はスミレの胸を激しく揉みしだく。
チュッと名残惜しそうに唇を離すと、今度は首元に赤い印を付けていく。
そのまま唇を胸に這わせると、突起にキスをする。

『あ…んっ』
「ホント敏感だな」
既に固くなっている突起を摘まめば、スミレは体を反応させる。
もう一方を吸いながら、飛段は手を蕾に伸ばす。
『やぁんっ…飛段っ…』
スミレの蕾は蜜で溢れている。
指で犯せば、どんどん蜜が溢れてきて飛段の指を濡らしていく。
スミレは彼の指を離さないようにと締め付ける。
『も…いいからっ…』
スミレは飛段の手を止める。
「ん?」
指を中でバラバラと動かしながらスミレの頬に口付けする。
『早く…指じゃなくて…飛段が…欲しいのっ』
潤んだ瞳と上気した頬、互いの唾液で濡れた唇。
飛段の欲望は止まることなく大きくなっていく。

自身を蕾に押し当てると、飛段は一気に奥まで貫いた。
『ああぁっ』
悲鳴ともとれるようなスミレの声が部屋に響く。
飛段は腰の動きを早めていく。
それに合わせて揺れるスミレの胸が飛段の欲を駆り立てる。

『ダメっ…イッちゃ…』
「イッても…いいぜ」
飛段は最奥を突いた。
達したスミレはトロンとした目で飛段を見上げる。
そんなスミレを見て飛段は怪しく笑った。
「おい、四つん這いになれよ」
『えっ…ちょっと待っ…
戸惑うスミレを起こして、体を繋げたまま手足をベッドに突かせる。
「覚悟しろよって言っただろ?」
『あぁんっ』
ギリギリまで自身を引き抜いて一気に後ろから突き立てた。

「愛してるぜ…」
愛の言葉を囁きながら、飛段は前に腕を伸ばしてスミレの胸を優しく愛撫する。
『わ…たしも…』
スミレは吐息混じりに飛段に答える。
「スミレ…可愛いぜェ、ホント」
愛しさが込み上げてきてスミレの背中やうなじにキスの雨を降らせる。
『んあっ』
「…っと」
快感に腕の力が抜けて体がベッドに崩れそうになるのを飛段が支える。
飛段は腰を動かし続けた。
「…っ」
スミレの締め付けに、そろそろ限界だった。
スミレは顔を後ろに向けて飛段と口付けを交わす。
二人で昇りつめた。
飛段は自身を引き抜くのも忘れて、愛液をスミレに注いだ。


「悪かったな…」
『…大丈夫。赤ちゃんできたらちゃんと育てるから』
スミレは笑った。
『わたし、この1週間ずっと思ってたの。もし飛段と結婚して、アナタみたいな子供が生まれたら…ずっと幸せなんだろうなって』
スミレは目を閉じて微笑む。
飛段はそんなスミレの額にキスをした。
「スミレ…ずっとオレと一緒にいてくれよ?」
『うん』


飛段はスミレを見つめて、彼女の左手をとった。
「ずっと愛してるからな。…結婚しようぜ?」
飛段はスミレの薬指にキスをした。


END

2011.12.10

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