俺(とカイン)はイーロップのふくろう店で一目惚れした黒ふくろう(それはもうめっちゃ綺麗なふくろうなんだ)を購入して、隣の魔法動物ペットショップへ向かった。

「色んな動物がいるなあ」
「ホグワーツで持ち込み可なのは猫かねずみか蛙のいずれかだ。因みに俺は、猫を買っているぞ」
「へー、じゃあ俺も猫買おうかな…好きだし」

店内を色々物色していると、みゃあみゃあと鳴いている猫の声がした。


「わー可愛すぎるだろ…!」
「どれにするんだ?」
「んー。めっちゃ悩むなー」


「うお!」
色々見ていたら、がしゃん、と音がして後ろから猫に飛びつかれた。どうやらカインがゲージを開けたらしい。

「ちょ痛い痛だだだだ!!」
爪を立てて肩まで登ってこようとする猫。いやまじで痛いんだけど…

「おお、ずいぶんと気に入られたな、れんれん☆」
いやいやカインがゲージ開けたせいでこうなってるんですけど!?

なんとか引き剥がして猫にこっちを向かせる。

「うわ、美人猫!けど愛想無いな!」
「れんれんにそっくりだな」
「カイン、お前まじで失礼だな!」
「その猫にするのか?」
「…スルーか…うーん。でもそうだな、この猫にしようかな」

ちょっと凶暴だけど、毛が銀色で瞳が緑、凄く綺麗な雄猫だ。

「名前……シルバにしよう」

そう言うと、返事するように猫もといシルバはにゃあと鳴いた。






無事に、ペットとふくろうを買った俺たちは、疲れてきたなってことで、フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラで一休みすることにした。


「まじうまー」
一度きてみたかったんだここー!後はホグズミードでバタービールを呑んでみたい…!


「れんれん」
「ん?なんだ、カイン?」
「これをやろう」
渡されたものを見ると、赤い猫用の首輪だった。

「え、これ…」
「さっき店で買った。編入祝いだ。ホグワーツへようこそ?」
「(何このイケメン…!)ありがと、う。早速シルバに着けるよ!」

そう言ってシルバに着けると、カインは満足そうにしていた(無表情だけど、オーラ的に)。


「さ、後は、杖を買ったら終わりだな?鍋はあるんだろう?」
「あ、うん!」



そう。鍋は、昨日夜にセブルスから

“編入祝いだ。せいぜい勉学に励みたまえ”

というメッセージとともに送られてきたのだ。だから後は杖を買えば終わり。