「やあ、ジュリアス久しぶりだな」
「…………ああ。ドラたんか」
「おまえ、その呼び方やめろって言ってるだろう!?」

カインが何やら外で、揉めているようだ。てか一方的に相手が怒ってるだけっぽいけど。………不憫だな(相手が)。



「はい。終わりましたよ!出来上がりまでしばらくかかりますから、ほかのお買い物でもしてきて下さいね」
「ありがとう。」

採寸が終わり、お金を払って外に出ると、カインとプラチナブロンドの綺麗な髪をした少年がいた。

「れんれん、終わったのか」
「ああ、後で取りにこいってさ」
「じゃあ、次行くか」

「おい!?無視するなよ!」
相手にされなくて、少年はもはや半泣き状態でカインを引き止めていた。なんか、可哀想だ…。
たぶんさっき聞こえてきたことから予想するに、絡みに行ったけど、変なニックネームで呼ばれて、それに対して突っ込んだけど、結局相手にされなかったってとこか。


「まあまあ…カイン。ちょっとは相手してやれよ」
「別にドラたんに用ないしな」

「また!……ごほん、僕はドラコ・マルフォイ!君は?」
こちらに向き直って少年は俺に挨拶をしてきた。ていうか噂をすればなんとやら、ドラコじゃねーか!?

ドラたん、か………可哀想だ…
俺は憐れみの視線を送ったが、ドラコは気付かないみたいだった。

「レン・ヒナタ。留学生で、今年からホグワーツに編入する」
「ふうん。ところで…君は、純血なのかい?」

うわ。不躾なやつ。まあでも俺の中でこいつは可哀想な子ポジションだから、なんか別に気になんねーや

「両親は小さい頃になくしたけど多分普通の人だったよ」
「…………ということはマグルか?」
「さあどうでしょう?だったら、なんか文句でもある?」
にっこり笑ってみせると、何故かドラコは真っ赤になった。

「な、なんでもない!僕は失礼する!(…っ…綺麗、だ……この僕が見とれてしまうなんて。こいつは、穢れた血かもしれないっていうのに…)」

あーあ。怒らせちゃったか?別に嫌いじゃないんだけどなあ、ドラコ。


「ドラたんもどっか行ったし、じゃあ次はイーロップのふくろう百貨店と魔法動物ペットショップにでも行くか」

「………おう。(こいつ何気に、ドラコに対する扱い酷いな)」