「あー、これが俗にいう…」
「そうだ。ジェットコースターも真っ青☆地獄のトロッコだ」
「なんかもうお前見てたらどうでもよくなってくるわ」

無表情で星飛ばすな。ギャップがハンパねーんだよ本当に。でもなんかもう慣れてきた自分が怖い…数時間しかたってないのに。


そして、あれよあれよという間にトロッコは金庫の前に到着した。

「うぇ…気持ち悪…」
「れんれん、はやく降りろ」
「いや、むしろなんでお前は涼しい顔できんだよ」
「スピードって快感だよな☆」
「もういい…」




「ヒナタ様。777番金庫です」
「ああ、すいません。(え、777?なんか響きいいな)」

小鬼に急かされて、金庫の前に立つ。重たい音をたてて金庫が開かれた。わあキラキラだ。……っていくらなんでも金多すぎだろ。

「ほう、まあまあな家系なんだな」
「……いや、俺ん家はいたって平凡な家系だ。これは親戚の金持ちじいさんが金を持て余してたのを貰ったんだ」


アルバスって、こんな金庫いくつも持ってんのか…?

ギッシリつまったガリオン金庫に目がチカチカなりながら、とりあえず何枚かをひっつかんで袋にいれて金庫をでた。






「あー本当に地獄のトロッコだっだな、あれは…」
げっそりなりながら、俺たちはグリンゴッツを出た。でもいよいよ買い物、だな!


「さあ、れんれん!どこから行く?」
「んーとりあえず必要なものは、杖!と、ローブと制服、教科書はもうあるから…後はふくろうとかペットだな」
「では、マダム・マルキンから行くことにするか。ローブと制服は時間がかかる」
「そうだな。じゃあ行くか!」





“マダム・マルキンの洋装店”
衣料専門店。普段着から式服までを扱っており、ホグワーツ魔法魔術の制服も購入できる。


「あら、いらっしゃい。ジュリアス家の御子息と……新入生、にしては大人っぽいわね?」
「あ、俺は留学生です。今年からホグワーツに編入するので、ローブと制服を買いに…」
「まあ!それはそれは!わかりました。じゃあさっさとサイズを測ってしまいましょう」

優しそうなおばさんだけど、やっぱりちょっと強引だな。確か1作目では、ここでハリーとドラコが会うんだよな。ドラコかー。あいつって結局可哀想なやつだよなー。

そういえば俺どこの寮に入るんだろ…