判断ヲ下ス(めだ箱) | ナノ

しかしまあなんてことをしてくれるんですか。あの生徒会の方達は。もがなちゃんを傷つけなんかしたら殴りますけど。まあとりあえず人吉にはほっぺたを抓ってやろうとか考えていますが。

「血の跡…。この通りに進めば安全か。エレベーターなんか危険な感じが沸々とする」

たん、たん、と小刻みいい音を立て、階段を下りる。それに伴い、機械音。

「理事長。見ないでくださいよ。カメラ壊しますよ」

機械音を見つけ、カメラを見つめて私は声を放った。見られていいものなんかない。

「っ、大丈夫ですか」

血の跡を辿ると、おそらく黒神さんにやられたと見える高千穂先輩。眼鏡を取って中を見ないとまずい気がする。応急処置なら得意だ。赤さんから教わった。

「高千穂先輩。手、動けるようなら眼鏡取って貰えませんか?一応応急処置しますので」
「見境か、ちと無理だぜ」

そんなことをいいながら高千穂先輩はすっ、と眼鏡を抜き取った。

「感謝します。高千穂仕種。応急処置でよろしければやりますので、目を詰むっていただけたらとてもよろしいかと」
「性格変わるんだなお前」
「無駄口を叩く暇はない。高千穂仕種。目をつむりなさい」私の言葉を聞き、目をつむった高千穂仕種。私はその変わりにじっと高千穂仕種を見つめる。ふむ。中身のほうには余り影響がないようには見えるが、骨がやられている。赤青黄に見せたほうが1番いい選択肢だろう。とりあえず、怪我の部位だけでも固定から止血までしておいたほうが無難だろうな。

「高千穂仕種。保健室まで行けるか?いや野暮な質問だったな忘れろ。今のお前じゃあどこにもいけない。とりあえず固定と止血は済んだ。一応この辺りで休んでおけ。お前の体は丈夫だ。数時間立てばお前の持っている反射神経がまた普通に活用出来ると思うぞ。そして最後に問うが、地下2階はどこにある。私は喜界島もがなを追ってここに来た。指刺しだけで大丈夫だ。私の判断はそれだけで事足りる」
「ほんと、変わってるぜ」
「私は普通だ。高千穂仕種や都城王土みたいな異常な奴と一緒にしないでくれ。私は普通なんだから。さて、私も無駄口を叩いてしまったな。忘れてくれ。で、高千穂仕種。どっちだ指を刺せ」

すっ、と刺された指を見遣り私は立ち上がる。

「では高千穂仕種。また会うとは思うがそのときは互いに仲良く触れ合おうか。私は喜界島もがなの元へ行く。宗像形も怪我をしていたら応急処置をせねばならないしな」
「見境、」
「なんだ、高千穂仕種」
「お前は友達を助けに此処にきたんだろ?それは異常じゃないぜ。普通だ。お前が求めている普通だ」
「そうか、高千穂仕種。ありがとう。恩に着る」

私はくるりと体を反転させ、地下2階へと向かっていった。






120214

久しぶりすぎてキャラが掴めない。




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