※女子高校生は異常から
ちょっとした帰り道。 お友達と図書館に篭っていたらいつもよりちょっと遅くなった日のこと。
住宅街にて、ぎゃあぎゃあ騒ぐ女の子達がいた。(多分。塀があるからよく見えないけれど)
「うるさい、なあ」
せっかくいい曲聞いていたのに、とイヤフォンを外すとぎゃあぎゃあ騒ぐ声が一段と大きくなった。耳栓欲しい。
「男子高校生はさあー」
そう文句をいう女の子たちに教えてあげたい。あほうで面白い高校生だっているんだよーって。まあうん。向こうも楽しそうだし…。隣人さんが、男子高校生なんだろうか、名前を言って、隣人さんを呼んでいる。この話題だと男子高校生以外有り得ないし。 カラリ、と窓を開け出てきたのは帽子姿の男子高校生。あれ、あの制服…見たことある。 その男子高校生、いや、帽子くんは向こうを一目見た後一旦部屋に戻っていった。 ……もしかして…逃げた? いやでもあの怖そうな帽子くんのことだ。何か策があるんだろうか。熱心に彼がいた窓のほうを見つめ、また窓が開き何かが向こうの庭に投げ込まれた。
「…お菓子?」
女の子はぎゃあぎゃあと騒ぐのをやめ、かわりにぱきん、ぽきんと小刻みのいい音が聞こえた。 一人の女の子はおそらく、タダくんのように突っ込んでいて、大変だなあと人事ながら思ったのだった。
女子高校生と帽子くん
(お、眼鏡くん!電車待ちかい!君の学校に帽子被ってる子っていないかい?) (あーいるいる。唐沢って奴なんだけど) (あの子女子高校生の扱いに手慣れてたね) (はぁ!?)
120202 女子高生は異常から。 確かに女の子はお菓子くれると黙ります。うん。
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