その提案は突然だった。












ある日の部活、鬼道コーチと円堂監督が紅白試合をしようと言い出した。
雷門のメンバーは全部で17。8・9で分けて部員それぞれの現段階の実力、コンビネーションを図るらしい。

いろいろなポジションに組み変えてみたりとにかく色々やろう!と言うことで一試合15分で5セットすることに。











まぁ当然そんなに本気の試合をすれば皆バテる。それに加えて少々飽きてきてしまうのは仕方がないというか。

そんなとき、浜野が一つ提案をした。


「……なぁなぁ。」

「あ?」

「何ですか、浜野くん。」

「三人で罰ゲーム有りで最後本気の試合やらね?」

にかっと眩しい笑顔で笑う浜野。


「……つまり、倉間くん+浜野くんVS俺?」

「…チーム的にそういうことだな」

「んーそー!よし、決まりな!倉間、ちょっと」

「ん?」


ててて……と二人はコソコソと話している。

「……って……二人が本気だしたらもっと勝てなくなりますよお……」


倉間はFWの要とも言える選手。浜野は一年でレギュラー入りをはたしている実力者だ。
それに比べ速水は結構な確率でベンチ。
勝敗は既に見えているようなもので。




ピピーッ!!
「試合終了!…この試合、白チームの勝ち!礼!」

円堂監督の声がかかり、試合が終わった。予想通り速水のチームは負けてしまった。



「……最悪です……」


「まぁまぁ!そう落ち込むなって!」

後ろからバシッと背中を叩く浜野。

「明日部活ねぇし、罰ゲームやるから俺ん家集合な。」

なぜか軽くニヤつく倉間。


「は、はぁ……………嫌な予感しかしませんよ……」





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