お昼休み。

俺は一乃と昼飯を食べるべく、一乃の元へ行った。…否、行こうとした。


「(あ…いた。)おい、いち――の………って」


聞こえてないし。
山菜と話し中か…


「あっはは!でさー、神童が……」

「ふふ、神様面白いね。」



「………。」


めっちゃ笑ってるし





「(イラッ)…………一乃。」

「あ、青山!お昼行く…うおわっ!?」



気づけば一乃の手を引いて走り去る様に屋上に向かっていた。

「…はっ、はぁ………青山!」

「!…………え、あ……ごめん…」


名前を呼ばれて漸くはっと自分のしていることに気が付く。

「……」

「どうした?」

「……っ、や、山菜の事…どう思ってんの!?」

「………へ!!?山菜!?…いや、ふつーに…友達……だろ」


「…だっ、だよな。そーだよな。」


「………?……!まさか、お前山菜の事…!!?やめとけやめとけあいつは神童しか頭にないから!」

はは、と笑いながらからかうように言う一乃。


「…がうよ」

「?」




「違う。俺が好きなのは――」


ぎゅう、と一乃……七助を抱きしめて耳元で言ってやった。


「七助だよ」



「ひゃっ……!!!!って、へ?あ……えぇ!!?」


バッと離れてうろたえ、しゃがみ込む七助。顔がりんごみたいだ。……うん、かわいい。


そんな七助に腰を曲げて顔を近付け。



「俺と付き合ってみない?」


ちゅ、と軽いキスをかましてやった。








それからどうなったかは、俺達だけの秘密。


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