次の日。
何が来るか分からないという不安にかられつつ、倉間宅のチャイムを押す。
ピンポーン……
ガチャッ!
「どーぞ。」
「お、お邪魔します……。」
「……って何でそんな濡れてんだ…」
「コンビニを出たら急に通り雨が……」
「ドンマイだな……ほら、はいれよ。」
倉間に急かされ靴を脱いで上がる。
「………!(いいこと考えた…!)速水、風呂入れば?」
「へ?ま、まぁ入りたいですけど、着替えなにも無いですし……」
「俺の着替え貸すからさ!」
なぜかいつもの仏頂面をにこやかにして風呂場へ連れて行かれた。
「濡れた服と下着、ここ入れとけよ。洗濯回しとくから。」
「はい、ありがとうございます。」
「んじゃ、部屋で浜野と待ってっから。」
ぱたん、とドアが閉められたのを確認して服を脱ぎ、洗濯機へ入れる。
それから暖かいシャワーを浴びた。
「ちゅーか速水、どんな反応するかな」
「ひゃあ!!とか言うんじゃね?」
にひ、と二人が笑いあっていると、ぱたぱた走ってくる音が。
カチャリと控えめにドアが開いた。
「はっ浜野くん!倉間くん!なんですかこれ…!!!」
ひょこりと顔だけ出す速水。
「(恥ずかしがってる…)……ちゅーか速水、はやく入らないと倉間ん家の人来るかもよ?」
ぴや!と変な声と共に入って来たのは、ぎりっぎり見えない超ミニのアリス服。ふわふわなスカートが凄く似合っている。
「……」
「……」
ぼんっと二人して赤くなる。
「ななっなんで二人が赤くなるんですかぁ!!!!恥ずかしいのはこっちです!!!!!」
「(はっ)まっまぁしょうがないだろ!昨日の罰ゲームだし、着替え無いし!」
「そーそー!似合ってれば万事おっけー!」
「全然良くないです!!」
怒る速水が動くたび、見えそうで見えないスカートが揺れてなんとももどかしい。
「速水!そのままスカートの裾摘んでちょっと持ち上げて!」
「へ、こ、こうですか?」
ちらりと控えめに持ち上げると微かに見える下着。女物だ。
「「(ちゃんとはいてる…!!)そのままストップ!!」」
二人してスチャ!!と携帯を用意し、撮影会が始まってしまった。
「……はぁ、疲れた、」
ぱたりとベッドに倒れ込み寝てしまった。
「「!!一番のベストショット!!」」
二人はすぐさま待受にしたのだった。
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