じゅうなな
辛い空気を乗り越えて、とりあえず着いたレストラン。時間帯が遅い為に生徒は少ない。……が、先程書記君が会議から戻ってきた。そう、生徒会の会議から。
「あ!!暦!!!お前らも夕飯だよな!?一緒に食おうぜー!!」
なぜこの距離で見付かるんだ。
そして僕一応先輩。敬えよ。
「……!(こくこく)」
え、ちょ、おーい!!!!まさかの書記君さえも信者!!?
痛いから!!信者の視線ぐさぐさきてるから!!
「…い、いや…庶民の僕らはこっちで食べるから…ね、佐竹君?」
「そ、そう!折角生徒会の皆様と食べれるんだし、早苗だけで楽しんでよ!」
「皆一緒の方が楽しいだろ!!?ほら、座れよ!」
ぐいっと馬鹿力で引っ張られてバランスを崩した。…今日はこんなのばっかりか!!昼間のお前はどこ行った!!
「うわ、」
「わ!」
ぼすん、がしゃん!と誰かに激突…の後に胸に激痛…つか激熱?
「…〜〜!!!!あっつ!!」
「!!!もっ…申し訳ありません!!すぐに拭くものを……」
どうやら紅茶を運んでいたウェイターさんらしい。顔色が真っ青通り越して白い。
拭くものを取りに行こうとするウェイターさんを止めると不思議そうな顔をされた。
「……いいですから、このまま医務室連れていって下さい。…逃げられる絶好のチャンスなので。」
ぼそりとそう言うと、顔色を取り戻し、すぐに演技してくれた。
「そ、それではこちらへ!そちらの方もご一緒に来て下さいますか?」
焦ったような声でそう佐竹君に言うとすぐに察知したようで、
「あ、はい!!」
と返事をしてごめん、と八雲君に言って走ってきた。そのままギャラリーをフルシカトで医務室へ向かった。
素晴らしい演技だなこの二人。