じゅういち
僕が逃げた後、生徒会はすぐ八雲君に追い付いて、八雲君も隊長も捕まってた。もちろん、鉢巻きは取られてた。…八雲君、どんまい☆
「…さて。どうするかな………ん?」
はて。あそこにいるのは…
「…佐竹くんっ」
「にょおっ!!びびびっくりした……って、志月先輩!!?」
「(声でかっ!)しーっ!」
「はっ!…ごめんなさい。…でも、なんでここに?」
「…たまたま」
これはほんと。
「俺もです…ふふっ」
にひっと笑った佐竹君。それにつられて僕も笑う。
「ふふっ……じゃあ、そろそろ移動するね。…鉢巻き、取られないように、ね。」
「…はいっ!」
少しだけ雑談して別れた。二人でいるとばれやすいしね。
「…ふう。」
いい加減疲れた。制限時間まであと30分もある。
「…また木の上にいようかな。」
そんなことを言いながら歩いていくと、ホテルに隣接してる小さな小屋のようなものを発見。
「…あそこにしよう。」
中は危ないから、もちろん上ね。
窓のサッシに足を引っかけて器用に登る。どうやら小屋の中は外パーティー用の倉庫らしい。
「…いい天気だなぁ。」
…眠くなって来ちゃった。…………