ごお
がやがやと騒がしい講堂。そこに人一倍でかい声で、二人がさけぶ。
「「みんなーっ!!ちゃんと準備出来てるかなー?」」
生徒会の双子か。名前?興味ない。
うおおお!!!!!と講堂が咆哮した。さすが男子校。
「よしよし、みんな怪我は無しだよ☆」
「だよだよ!あ、そうそう。みんな三年生の学年首席って誰だか知ってるー?」
語尾を繰り返しているのは茶色い髪の方。
ざわ、と騒がしくなったが、直ぐに前の方にいた生徒が行方不明の学年首席、でしょー?と声をあげた。
「そうそう!あの方が、先日留学から帰って来ましたー☆」
さらにうぉおおおお!!!!と騒がしくなる講堂。これはあれか、期待とかその他諸々の叫びか。
「んじゃあどうぞっ!「志月暦先輩でーす!!」」
派手な歓迎をした会計二人。内心馬鹿にしてんだろうね。
こつ、と音を立てて講堂のステージに現れる。
「…志月です。」
そうマイクで喋ると一瞬静かになって、…ほんとドーン!!位な歓声?が。耳がおかしくなるよ耳が。
途端に抱いてー!等々の嵐。
うっぜぇえええ。
「……戻っていい?」
そう双子に告げると、星付きで話すピンク髪の方が一瞬じろり、と睨んでからいい笑顔。
「……どうぞ☆」
…その笑顔が怖い。