雄太くんと陽ちゃん先輩 しおりを挟むしおりから読む 雄太「拍手ボタンのご利用、ありがとうございます」 陽一「超鈍足亀更新のサイトへのご訪問、不甲斐ないかーさんに成り代わって、お礼申し上げます」 雄太「何か、言葉の端々に無数のトゲが見えるんすけど…」 陽一「気のせいだよ、雄太くん」(にっこり) 雄太「(すげぇやりにくいんだけど…) ここって、アレですよね? 訪問してくれた人にお礼を言う場所なんですよね?」 陽一「そうだよ」 雄太「じゃあ、お礼も済んだってことで。俺、帰ります」(そそくさ) 陽一「まぁまぁ、そんなに急がなくても」(ガシッ!!) 雄太「……何すか、この手は」 陽一「いや、本編じゃ俺たちの絡みってほとんどないでしょう? せっかくだから、この機会に親交を深めようかと」 雄太「いりません」 陽一「つれないなぁ(苦笑) 大丈夫〜、別に取って食ったりしないから。ちょっと訊きたいことがあるんだよね」 雄太「(それが嫌なんだ!) ……何すか、訊きたいことって」 陽一「今回の対談の相手、何で雄太くんなの? 俺、愛実さんだって聞いてたんだけど」 雄太「……頼まれたんですよ」 陽一「誰に?」 雄太「早良先輩本人に、です。暫く二人きりになりたくないって…一体、何やったんですか」 陽一「んー、ちょっと校内で睦み合ってた、みたいな?」 雄太「……校内では慎んで下さい」 陽一「雄太くんてば固いねぇ。風紀委員じゃあるまいし」 雄太「そこを統括してる生徒会役員なもんで」 陽一「そういえば、そうだったね」 雄太「あんたが指名したんでしょうが!」 陽一「やだな、雄太くん。『あんた』なんて他人行儀な呼び方。陽ちゃん先輩って呼んでって、いつも言ってるでしょー」 雄太「――沢渡先輩」 陽一「陽ちゃん先輩」 雄太「つーか、その呼ばれ方、恥ずかしくないんですか」 陽一「別にー。親しみを持てていいでしょ」 雄太「そうですか…」 陽一「そうですよー…と、そうだそうだ! せっかく雄太くんがいるんだから、あのお礼も言っといてもらおうか」 雄太「『あのお礼』?」 陽一「雄太くんね。実はモテモテなんですよ」(笑) 雄太「――は?」 陽一「かーさんの予想以上に人気があるらしくて。番外編にリクエストくださった方とか、他にも」 雄太「はぁ……」 陽一「主役級の大亮くんを押し退けて、ひなたシリーズで一番人気と評判なんだよね。だから応援して下さってる方々に、ちゃんとお礼を言わないと」 雄太「や、つーか。先輩のが人気あるんじゃないっすか?」 陽一「まぁ、それなりに好いて頂いてるみたいなんだけど。でも、キミほどじゃないと思うよ。どうやら俺は鑑賞用で、キミは実際にいたら付き合いたいって話らしいから」 雄太「……え、と」(目がおよぐ) 陽一「おお! 雄太くんが照れてる!」 雄太「うるさいですよ! こっちは先輩と違って、そういうのに免疫ないんだから仕方ないでしょう!」 陽一「そっかー…。やっぱ、こういう純朴さっていうか、初々しさが人気が出る要因なんだなぁ。納得」 雄太「俺の話、聞いてます?」 陽一「うん、聞いてるよ。別に慣れる必要はないでしょう。照れない雄太くんなんて、見てても面白くないしー」 雄太「ヒトの反応で楽しまないで下さい!」 陽一「えー。忙しい俺の数少ない楽しみなのにー」 雄太「……悪趣味ですよ」 陽一「そうでなければ、俺じゃないでしょう?」(にっこり) 雄太「(もう嫌だ、こんな先輩) つーか、あれですよね。早良先輩に逃げられた腹いせですよね。八つ当たりですよね」 陽一「やだなぁ、気づいちゃった?」(ニコニコ) 雄太「気づきますよ、嫌でも!」 陽一「じゃあ、気づいたところでキリキリと愛実さんの居所を吐いてねー……俺の笑顔が消えないうちに」(黒笑) 雄太「(ホントに、もう嫌だ……) 」 落ちずに終わる。 |