黒の魔獣と瑠璃の姫
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【黒瑠璃】より
アリシア、カイト、ライズの次回作に向けての対談



アリシア「『読んだよ!』ボタンを押して下さって、ありがとうございます!」

カイト「ありがとうございます」

ライズ「某小説コミュニティサイトでの連載が終了して、半年以上が経ちましたが、未だに俺たちのことを気にかけて頂いてるようで、嬉しい限りです。作者さまに代わってお礼申し上げます」

アリシア「でね。早速、今回の議題なんだけど」

カイト「議題って…いつからそんなちゃんとしたコーナーになったんだよ、ここ」

アリシア「今回からよ。フリーだと、どうしてもいつも同じ内容になっちゃうから面白くないだろうって。でもね、これがさぁ…」(一枚の紙をヒラヒラさせる)

ライズ「どうした? 何か問題あるのか」

カイト (紙を覗きこんで)「えーと、今回の議題は…『黒瑠璃次回作について、意気込みをお願いします』? つーか、書けんのかよ。ホントに」

ライズ「いや一応、書く気はあるみたいだぞ? プロットも書いては消して、書いては消してとやってるみたいだし」

カイト「結局、消してんじゃねぇか! だいたい、あれだけ沢山終わらせてない話があるくせに、何考えてんだよ。無責任にも程があるだろ」

ライズ「まぁ、もっともな言い分だな」

アリシア「確かにそうだけど、仕方ないじゃない。こうやって、次回作を書く気満々ですよーってアピールしておかないと、存在を忘れられちゃうかもしれないでしょ? 忘れられた頃に第二部を開始します、なんて言ったって誰もついてきてくれないわ」

ライズ「そうだぞ。地味に姑息にアピールしてかないとな」

カイト「地味に姑息にって…(呆)」

アリシア「まぁ、言いたいことは山ほどあるけど、とりあえず話を進めましょう。意気込み……意気込みかぁ」

ライズ「舞台設定は本編から三年後ってことで。何か、アリシアが〇〇〇〇に巻き込まれて」

アリシア・カイト『は?』

ライズ「そんで〇〇されて、それをカイトが〇〇して助けに行くっていう話らしい」

アリシア「伏せ字だらけじゃないの!」

カイト「とりあえず、物凄く面倒くさい事態になることだけは判ったけど。何でオッサンが、そんなこと知ってんだよ?」

ライズ「作者さまに教えてもらったんだよ」

カイト「作者、さま?」

アリシア「さっきから気になってたんだけど、何で『さま』付けなの?」

ライズ「世の中にはな、知らないほうがいいこともあるんだよ…」(遠い目)

アリシア「いや、意味わかんないし」

カイト「大方、脅されたんだろ。次回作で痛い目見たくなかったら、言うこと聞けってさ。なっさけねーの」

ライズ「そうは言うけどなぁ! 俺は危うくおネエに言い寄られるところだったんだぞ!」

カイト「お?」

アリシア「…ねえ?」

ライズ「作者のヤツ、あるネット小説を読んで、おネエの登場人物にハマってよ…」

アリシア「はあ…」

ライズ「『あたしも書いてみたいわー♪ でも誰に相手させよっかなー。あ、ちょうど独り身の人がいたなぁ』とかいう理由で、俺に回そうとしやがって…!」

カイト「あー…でも、その話を読みたがる人、居そうだよな」

アリシア「むしろ、そっちのが意表をつけて面白かったんじゃない?」

ライズ「お前ら……他人事だと思って!」

カイト「他人事だもんよ」

アリシア「だいたいライズも悪いのよ。その歳にもなって、浮いた噂のひとつもないんだから」

ライズ「この十年近く、お前の子守と爺さんの寄越す無理難題を解決するのに奔走してた俺のどこにそんな暇があったと思うんだ!」

カイト「その言い方だと、暇さえあれば引く手あまたって感じだよな」

ライズ「そこまで言ってねぇ! つーか、お前らにだけは色恋に関してあれこれ言われたかないぞ!」

カイト「何で?」

アリシア「何が?」

ライズ「それを素で言ってんだったら、大したもんだよ……(溜め息)」

アリシア「とにかく、そろそろ本題に入らないと長すぎだって怒られちゃうわ。意気込み、意気込み。はい、ライズ」

ライズ「……ひっそりと心穏やかな暮らしが出来るように、頑張ります」

カイト「うわ。投げやりの上に消極的。ファンが減っても知らねーぞ」

ライズ「やかましい。どのみち、俺の出番は前回より減るらしいからな。苦労は若いもんがしろ」

アリシア「ライズ、冷たーい」

ライズ「散々、ヒトを弄り倒しておいて、言うことがそれか!」

アリシア「だって面白いんだもの」

ライズ「…………」

カイト「(さすがに気の毒になってきた) ……えーと、意気込みだよな。意気込み。まぁ一応、三年経ったってことで、それなりの成長を見せられたらと思ってます」

アリシア「メガネとか?」

カイト「メガネは別に成長の証じゃねぇし」

アリシア「じゃあ、他に変わったとこあるの?」

カイト「……何かビミョーにムカッとくる言い方だな」

アリシア「だって、わたし知らないもの。メガネのことだって、噂で聞いただけだし。誰かさんは約束したくせに、なかなか会いに来てくれないしー?」

カイト「……手紙は出してたろうが」

アリシア「約束したのは『会いに来ること』だったわよね?」

カイト「えーと…」

アリシア「そうだったわよね?」

カイト「……もしかして俺、相当怒られてる?」(コソコソ)

ライズ「三年分の鬱憤が溜まってるからな。次回作のトラブルを解決する前に、アリスのご機嫌治すほうがよっぽど大変だぞ」(コソコソ)

カイト「げぇ……」(げんなり)

アリシア「外野が何か言ってますけど、さらりと流して。何かわたしが一番大変な目に遭いそうですけど、負けずに頑張りますね。遅筆なおかーさんですけど、ちゃんと色々考えていますので、次回作も気長にお待ち頂けたら嬉しいです。何かすでにお礼文の域を越えて長くなっちゃってますが、最後までお付き合い下さってありがとうございました!」

カイト・ライズ『ありがとうございました!』



【おしまい】

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