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きゅうっと、さっきより抱きしめる腕に力が篭り、必然的に銀ちゃんの胸に顔を埋めるような形になった。
そして、耳元で囁かれた言葉。
「名前が好きだ」
カァっと頬が染まるのが、自分でもわかった。
「そ、れ、本当…?」
「冗談でこんな事すっかよ」
ぐいっと銀ちゃんの肩を押して、早口で言う。
「それってもしかして、付き合ってくれるって事!?」
「おう」
ちょっとだけ照れる銀ちゃんが可愛くて、首に手を回し再び抱き着いた。
「お、おい!」
「嬉しい。すっごい嬉しい!」
そのまま銀ちゃんに顔を近づけた。
ほんの出来心。
でも。
「こーら。調子乗んじゃねーよ」
ぱちんとデコピンをくらった。
「こーゆー事は、お前が卒業してからな。こんなん理事長やら校長やらにバレたら、俺は即刻呼び出し。クビ決定」
普段さえあぶねーんだから。
そう付け加えた銀ちゃんは笑っていた。
その時、授業終了を知らせるチャイムが鳴る。
「あ、授業終わったね…ってきゃあっ!」
校舎の方を向いた瞬間、今度は後ろから抱きしめられた。
「今はこれで、我慢しろよな」
甘ったるい声が鼓膜に響いたと思ったら、そのまま頬っぺたにキスをされた。
「卒業したら、嫌って言うくらいしてやるからよ」
「っ〜!銀ちゃんのエッチ!」
くくっと喉の奥で意地悪に笑う"彼"につられて、あたしも笑った。
*Fin*
★お礼
取り扱いジャンルが違うのに、相互記念にこんな素敵な夢を有難うございました!
銀ちゃんめっちゃ可愛い!抱きしめられちゃうシーンとかウホウホでしたよぉ。ふー熱いぜ!灼熱だぜ!
これからもヨロシクお願いします!
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