『自習』



黒板にデカデカと書かれた適当な字。


白衣をだらしなく着、けだるそうに教室に入って来た担任が、それを書いたのは数十分前の事。



仮にもあたし達は高3で。


勝負の夏休みに突入。


夏課外なのに、教師出てっちゃったよ…?




クラス内はワイワイざわざわ、やりたい放題。


あたしは大学受験をするから、のんびりしている場合じゃないんだけど、こんな状態じゃ自習する気も起きない。




っと言う事で。


あたしもやりたい事、やる事にします。




席を立って教室を出る。



「名前、どこ行くんだ?」


「あぁ、調子悪いから保健室」



大丈夫か?送ってやるよ。そう言う土方君を丁寧に断って、ドアを閉めた。



向かうは白髪の担任、坂田銀八の所。






[戻る]
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -