後日談。
学校に行くと鶫がにやにやしながら僕を見ていた。 よく聞けば、先日の枚聞さんと一緒にいたところを見られたようだ。
「あの人、お前の彼女?」
とか何とかきいてくるので、「違う」とか何とか僕が返していると、キウイが
「鶫とやらよ!正解でし!」
とか余計なことを言いやがったせいで鶫に勘違いされる始末。 キウイは嘘を言いまくるし、鶫はキウイを信じきって駄目だしで頼りになりそうなのは桃くんくらいだ。
その桃くんでさえ、
「…意外とプレイボーイ!」
とか何とか言いやがって、弁解するのに丸一日はかかった。
そんなこんなで疲れきっていた僕は、通学路を家の方向にキウイとともにとぼとぼと進んでいた。
ろくに前も見ていなくて、電柱に顔面衝突したり、石ころに躓いたりなど色々な災難が僕を襲った。キウイはそれを見てげらげら笑うだけ。ほんとに性悪だな、こいつ。
疲れ半分、怒り半分で引き続き歩いていると、今度はぶみっと変な感触が僕の靴の裏からした。 まさか…まさか犬のうピーか!?
恐る恐る僕が靴をあげると、そこにはニ頭身の生き物の死体があった。
「ぎゃあああああああ!!!!!」
と僕はさっきまでの疲れはどこに行ったのか猛スピードでその場を後ずさる。 さ…さささ殺人事件が起こっちゃったよ…!?これだったら犬のアレのほうがマシだったよ!!
「落ち着け、マヌケ。こいつまだ生きてるでし」
キウイはニ頭身の生き物をそこらへんに落ちていた木の棒でつっついている。つっつく度に生き物はぴくぴくと反応しているので死んではいないようだ。しかし…マヌケって僕のことですか、キウイさん?
キウイは「そうでし」と言い、小さな足で今にも死にそうな生き物を踏み付けた。 その途端生き物はげほげほと咳込み、キウイの背中にぴったりと張り付く。
キウイが「なんでしかあああ!!」と暴れて生き物を引きはがそうとするが、生き物は離れないどころかよりキウイに張り付くばかり。
僕はそんなキウイを摘みあげ、キウイと生き物を離そうと引っ張るが二人は超強力な磁力で結ばれているかのように離れない。これでは埒があかないので、とりあえず僕は生き物も連れて帰ることにした。
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