・・・なんだ、おめーも来てたのか。
タイミング悪ィな、オイ。





それは俺のセリフだ。
・・・まぁ、一足先に帰った奴もいるようだがな。
たまには共に参らぬかと文を送ってみたが
相変わらず音沙汰なしだ


ムリムリ。
あのヤローが「じゃぁ一緒に」なんて
のこのこ出て来るわけねーだろ。
どうせ絶対来やがんだからついて来りゃいいのによ。
ったく、ひねくれてんのは昔から治りゃしねーな。





まったくだ。
頭は固いわ融通が利かぬわ意固地だわ・・・。
きっと松陽先生も苦笑しているぞ。


どーだかな。
・・・だけどよ、高杉のヤローもこうして毎年ここにやってくるって事ァよ、
あいつもあいつなりに魂かけて護るモンあって生きてんのかもしんねーな。


・・・そうだな。
紅桜の一件ではそれさえ失くしてしまったのかと思ったが。


三つ子の魂百までって言うじゃねーか。
人の本質なんてそうそう変わんねーよ。
抱えた荷物の重さの分だけ捨てていくのだって大苦労だ。





別に仲良くしてぇなんて思っちゃいねーけどよ、
俺らがもっと年くってヨボヨボのジジィになった頃にゃ、
酒呑みながら話ができる日も来るだろ。
そん時は辰馬も誘ってよ、思い出話に花咲かせようじゃねーか。





・・・そうだな。
良くも悪くも、俺たちを取り巻くこの世界は容赦なく移り変わる。
逆らおうと踏ん張ったところで、押し止められるような流れでもあるまい。

俺たちは、己の信念のもとで
背負うべきを潔く背負って今を生きて行くしかなかろうて。


そーいうことだ。








なぁ、先生

俺たちゃ、ちゃんと教わった通り生きてるぜ




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