むーかちん誕プレ | ナノ


私も央と同じ。どこも違うところなんて無い。
彼と重ねた【初めて】はどれも大切で愛おしい。

この気持ちをどう伝えたらいい?
何を言えばこの想いがあなたに伝わる?

「央…………。」
「うん……?」
「大好き。」

拙劣な私に浮かぶ言葉はこれだけ。
けれど結局伝えたい想いもただこれだけ。

怖がることなんて何も無かった。
央と向かい合う【初めて】はいつもふたりの笑顔と共にあったのだから。

大好き。大好き。
何度も告げるうち、自然と重なり合った唇。

気付いてしまったらもう堪らなくて、もっと央と近づきたくて。
深くなる口付けに彼が少しだけ躊躇しているのが分かって、私は縋るように視線で伝える。
受け入れたい、受け入れて欲しい、と。

どうか、このまま。

今日一番柔らかな笑顔を見せた彼の唇が再び重なって。

「僕も君が大好きだよ……。」

触れては離れてを繰り返しながら央がそっと呟いた。


月明かりが照らす静かな夜。

聞き慣れた言葉を落とす彼の声は初めて聞く艶っぽさを纏って。
彼が吐き出す熱い吐息は私に初めての感覚を植え付けて。

数時間後迎える朝はきっと、初めて見せる笑顔に包まれている。

大好きなあなたと。



→お祝いと後書き

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