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2011,12,21妄想【酔っぱらったトーマ】注:限りなく大人向け


部屋に響いた玄関のチャイム。
時計を見れば、夜の10時を回っていた。

「はぁい...。」

時々連絡も無しにサワが訪ねてくることがあるから、と普通にドアを開ければ、そこに立っていたのは顰めっ面をしたトーマ。

「お前ね...、ろくに確かめもせずに開けるんじゃないよ。不用心すぎ。」
「え、トーマ、どうしたの??今日はゼミの忘年会だって言ってなかった?」

思わぬ来客に驚いて、同時に胸が高鳴った。

「ん、抜けてきた。放っといたらあいつら朝まで飲んでるからね。...入っていい?」
「あ、も、もちろん!」

にこ、と笑う彼を見てますます鼓動が早まる。
大好きな恋人からの嬉しすぎるサプライズに、すっかり舞い上がってしまった自分がいた。

トーマを部屋に通して、私はすぐにキッチンへ向かった。
今日丁度新しい紅茶を買ったから一緒に飲んでみよう、なんてワクワクしながらケトルに水を入れる。

「寒かったでしょ?今お茶入れるか――...わっ!!」

ドンッ、と背中に受けた衝撃で、持っていたケトルが盛大な音を立ててシンクに落ちた。

「あー...あったかい...。」

トーマの声が耳元で聞こえて、後ろから抱き締められたのだとやっと理解する。
ふわりと鼻を掠めたのはアルコールの匂いだった。

「ト、トーマ?」
「お前すげぇあったかいね。それにいい匂いする。...風呂入った?」

どこか舌足らずな喋り方で、甘えるみたいに項に埋められた彼の顔。
サラサラの前髪が首筋を擽って、ぞくりと背筋に何かが走った。

「トーマ、酔ってるの?」
「酔ってない。」

私の質問に即答で返すトーマ。
その説得力の無さに苦笑が零れる。

どうしたものか、と考えていると、パジャマの裾からするりと入り込んできた手。
肌を滑るその手の冷たさに、思わず身震いした。

「やっ、冷たいよ...!」
「お前が熱いんでしょ。」
「なに言って......っん!」
「あ、立ってる...。」

無遠慮に這う指が胸の先端を捕らえて、びくっと肩が揺れる。

「違っ、トーマの手が冷たいからで...あっ、...やぁっ...!」

く、と軽く摘ままれて、文句の言葉は喉で止まって。
電気が走るような感覚に、何も考えられない。

背中に感じるトーマの体も、胸の上で好き勝手に動く指も凄く冷たいのに。
吐き出される吐息と、耳を撫でる舌だけが驚く程熱くて。

「は、あ...。ダメ、ここ、じゃ...んんっ...。」
「ん...分かってる...。」

そう言いながらも彼の手は止まろうとしない。
お尻の辺りにぐっ、と押し付けられたものが何なのか分かってしまうと、もう私も止められなかった。

熱すぎる呼吸の合間に、何度も何度も私の名前を呼ぶトーマ。
浮かされたみたいなその声に、私は思考を手放した。




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