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加賀:「どんなことでもひとつだけって、本当に慎重に考えないといけないと思うんだ。泣いても笑ってもひとつだけなんだからね。だから皆、そこの所心して発言をしてほしい。」
哲学者:「うむ…ひとつだけか……。当然願い事を増やして欲しい等の要求は除外されるのであろうな。」
放浪者:「哲学者、どうしてお前はそんなに自然に受け入れられるんだよ…。」
ビショップ:「あなたは相変わらず諦めが悪いですね。まあそれがデフォルトなので仕方ないんでしょうけど。」
ルーク:「皆さん、さくさくと進めちゃってもらえませんかー?ボク昨日D地区の開発関連で徹夜だったんでー。」
反逆者:「どうでもいいけどよ、お嬢に願い事聞いてもらうのはそこの馬鹿だけなんだろ?また美味しいとこ総取りってわけか?」
加賀:「あはは、やっぱりそうなっちゃうよね。」
反逆者:「だから爽やかに肯定してんじゃねーよ!何なんだよ、全然やる気おきねーんだよ!」
ルーク:「そうですね、確かにそれはちょっと流石にいただけませんよねー。どうでしょう、この中で一番いい意見が出せた人が彼女にお願い事を聞いてもらえる、というのは。」
ビショップ:「いや意味が分かりません。お願い事でいい意見ってどういうことですか、大体誰が判断するんです?」
哲学者:「そこはやはり前回救世主として颯爽登場した彼ではないだろうか?」
情報屋:「え、ええ??僕なの??」
加賀:「そんな…ちょ、ちょっと待って。」
反逆者:「ほー、ま、それなら話は別だわな。じゃあちゃっちゃと意見出し合おうぜ。」
放浪者:「そうだな。じゃあこの紙にひとりひとつずつ書いて情報屋に提出する、ということでいいか?」
ビショップ:「時間短縮で効率いいですね、ではペンを配ります。」
加賀:「ええー……。」

――――数分後

情報屋:「ええと、では皆さんの意見をホワイトボードに書きました。」
放浪者:「なっ、なぜわざわざ公開するんだ?何の為に紙に書いたんだよ!」
加賀:「何か、恥ずかしいな…。」
ビショップ:「今更なに言ってんですか、顔を赤らめないでください不愉快です。」
反逆者:「相変わらずおまえらんとこは上司に厳しいな…。ったく、しゃんとしろよ加賀。」
ルーク:「加賀さんはこれでいいんですよ。こうじゃないと逆に怖いのでー。」
哲学者:「上司という立場は高圧的であれば良い訳では無いからな。こうして砕けた雰囲気を作れる能力も才と言えるであろう。」
情報屋:「うん、話を進めてもいいかな?」

【加賀】お嫁さんになって欲しい
【放浪者】いつまでも無事でいて欲しい(できれば俺の傍で)
【ビショップ】アクセサリーのデザインについて意見を聞かせて欲しい
【反逆者】新しいゲームが欲しい(一緒にプレイしてやってもいい)
【哲学者】共に食事をとりたい(食べさせ合いや口移しを所望する)

加賀:「あれ、ルークは書かなかったの?」
ルーク:「いやー、ボクは特に撫子くんに対してお願い事はありませんのでー。…といううか、ボクの願い事はちょっと特殊ですしね。」
ビショップ:「…ルーク?」
ルーク:「いえいえ、気にしないでくださいー。それより皆さんのお願い事って思ったより爽やかな感じなんですねー、意外ですー。」
情報屋:「そうだね、加賀さんと哲学者さん以外は割とささやかなお願い事だよね。」
反逆者:「まあ加賀は予想通りだからどうでもいいとして…、おい、哲学者の願いは随分と生々しいな。」
放浪者:「こんな願い事叶えられるはず無いだろ!」
哲学者:「む、何故放浪者が決めるのだ。それにそなたの願い事は相変わらず甘酸っぱいではないか、前回からどれだけ時が過ぎたと思っておるのだ?少しも成長しておらぬではないか。」
放浪者:「…ほっとけ。」
情報屋:「ま、まぁまぁ…。とにかくまとめていくよ?」

情報屋の言葉に、全員が姿勢を正した。

情報屋:「まずは加賀さんと哲学者さんは論外です。いくら何でも聞いてくれるって彼女が言ったとしても、強制的なことは感心しないからね。反逆者さんのお願い事だけど、それはお母さんに頼もうか。あと放浪者さんはそれをお願いされても彼女困っちゃうと思うよ。ビショップくんのお願い事は、ていうか普通に頼めば聞いてくれるんじゃない?」
ルーク:「流石この世界で唯一まともな存在、お見事としか言いようがないですねー。」
加賀:「ええと、それで…誰のお願いが聞いてもらえるの??」
情報屋:「…それなんだけど、加賀さんはさ、彼女から直接お願い事を聞いてあげるって言われたの?」
加賀:「………え?」
ビショップ:「…ちょっと、まさか…。」
加賀:「い、いや、カエルくんが今朝教えてくれたんだ。喜べーって…。」
情報屋:「うん、やっぱり。おかしいと思ったんだ、だって彼女らしくないじゃない?それに今日は……。」
反逆者:「今日って、おい…、まじかよ…。」
哲学者:「今日は4月1日だな、それに何か問題でも?」
放浪者:「……エイプリルフール、だな。」

全員の視線がルークに集まる。

ルーク:「あれあれー、ちょっと何ですかー?ボクは何も聞いてないですよー?」
加賀:「ルーク、…君の左手の友人、ここに来てから全然喋って無いよね?どうして?」
ルーク:「ああ、いつもうるさいですからねー、皆さんの邪魔になるからと思ってちょっと電源落としてたんです。それがどうかしましたかー?」
ビショップ:「確信犯ですか。」
放浪者:「何だったんだよ、この時間は……。」
反逆者:「で?オレは誰を殴ればいいんだ?」
哲学者:「成程…、その人工知能ロボットに一杯食わされたと言うことか。ふふ、敵ながらやるではないか。」
加賀:「撫子………。」

加賀の切なげな声と、全員の疲労に塗れた溜息。
こうして過ぎる、壊れた世界のエイプリルフール。

全てが壊れてしまった世界にも、春は巡り。
時が流れる。


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