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2012,1,1妄想【円のフェチ】注:若干大人向け


「どう、かしら…?何か一味足りない気がするんだけど…。」
「…ブイヨンを少しだけ足して、あと塩ですかね。」

1LDKのマンションにふんわりと漂うのはトマトスープの香り。
ブイヨン、と一言小さく呟いてパタパタとキッチンを走る撫子さん。
時々彼女の希望で、こうしてぼくの作業用に借りている部屋で料理を教えている。

「ん、味が締まったわ!流石ね円。」

目を輝かせて小皿を持つ彼女に思わず小さく笑ってしまった。

「……何よ…。」
「いえ別に。」

じろりと斜め下から睨みつける姿が可愛らしいと言ったら、きっとまた睨まれるだろう。

火加減を見る為に屈んだ彼女の一つに結わいた長い髪と、腰で蝶々結びされたエプロンの紐が同時に揺れた。
まるで引き寄せられるようにぼくはその紐を引っ張る。

「ちょ、何してるの??」
「いやぁ、目の前でひらひらしてたものでつい。」
「ついって…あのね、猫じゃないんだからじゃれないでもらえる?」

深いため息を吐いて、また鍋を木べらでかき混ぜる撫子さん。
俯くと無防備に晒された項にエプロンの紐がかかっていて。
その首筋に後ろからキスを落とせば、ビクッと震えた体。

「ま、円っ!火使ってるのよ!?」
「消して蓋をして一旦冷ましましょう。」

右手でエプロンの紐を解きながら左手でガスの火を止める。
解かれたエプロンの隙間から手を差し入れて、腰をぐっと引き寄せて。
文句を言う煩い口も、耳たぶを軽く噛めば途端に大人しくなった。

どこに触れても羽みたいに柔らかい彼女の体。
気付くと夢中で吸い付いていた華奢な首には、いくつもの赤い痣が刻まれていて。
すっかり息を荒げた彼女の背中を支えながら頭の中で苦笑が零れた。

「ん…、お料理が全然進まないのだけれど……。」

不満気に、でもその声はどこか甘さを孕んでいる。
しかし確かにその言い分は的を得ていて。

「今日は、…っ、どうかしたの…?」
「……何がですか?」
「だって、今日…に、二回…め……。」

もごもごと恥ずかしそうに彼女が言った。

あなたのエプロン姿が堪らない。
ぼくのフェティシズム。



↓おまけ

「…エプロンっていいですよね。」
「あっ……ん…、エプ、ロン…?」
「ええ、なんか厭らしいじゃないですか。…このあたりとか。」
「んあっ…!」
「……凄いですね。音、聞こえます?」
「ぁっ、…エプロンなんて、央もいつもしてるわ。」
「……………萎えること言わないでもらえます?」




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