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2011,12,18妄想【円撫のキス書きたかっただけ】


「...ふ、......ん、んっ...。」
「ん。...撫子さん、もっと舌、出るでしょ...?」
「ん、はぁ...っ...。」

円の舌が私の口内を泳ぐ。
時々舌先をちゅっと吸われると、体に電気が走った様に震えて。
その拍子に縮こまった私の舌を、彼は器用に絡めとる。

「ん...........。」

最後に小さなキスをいくつも落として、ゆっくりと離れていった円の唇。
生理的に浮かんだ涙で視界が滲む中で、濡れたその形の良い唇を目で追った。

「気持ち良さそうな顔してますね...。」
「............。」

喉の奥で笑う円が憎たらしいけれど、今の私には言い返す余裕なんて無い。
気持ち良さそうな顔ってどんな顔だろう、なんてぼんやりと考えながら熱い息を吐いた。

「......撫子さん、誘ってます?」

間近で問われて、まだ頭の働かない私は意味が飲み込めなくて首を傾げる。

一瞬円の動きが止まって、次の瞬間眉間にぐっと皺が寄せた。

「...?まどーーっん!」

大きな掌が私の頬をいささか乱暴に掴んで、名前を呼ぼうとして開いた口に滑り込んできた円の舌。
さっきまでのどこか余裕のあった動きとは違う、急く様な口付けが再び私の思考を乱す。

「っ......は、...あなたそれ無意識ですか?ぼくのいない、ん、時間が本当に心配なんですけど。」
「んんっ...!」

珍しく、彼が口付けの合間に溢した心配だなんて素直な言葉。
突然どうしたの?そう聞く暇さえ与えられなくて。
私はただ彼の舌に翻弄されるだけ。

「はぁ...、撫子さん、このまま......。」

甘える様に首筋で囁く円。
与えられる甘美な感覚に浮かされた私に、彼に全てを委ねる意外に何もできることなんてなかった。



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