傲慢と溜息





今日は部活がない、金曜日、午前で学校終了。全てが嬉しくて俺は久々の休日を楽しもうと早足で帰る。帰ってからスーパーに行ってオムライスの材料を買って作ってそしてゲームをしてキラーと明日の遊びの予定をメールで立ててたくさん寝る。こんな素晴らしい生活を送れると思うと胸の高鳴りが大きく感じられて当たり前の生活のはずがそれでも幸せに感じられる俺はとことん幸せ者だろう。親もプロジェクトがどうとかでしばらく家に帰ってこない。寂しくないと言えばウソだが連絡は取っているし学校の友人もいるからそこまで問題にしてない。

そうして俺は自宅であるマンションに到着。駆け足で4階まであがり自分の部屋までたどり着いて玄関のドアを開ける、いつも通りのはずだった。
だから予想しているわけないだろ?子供が俺の家の前で体育座りをしているなんて。
部屋を間違えて鍵を忘れた子供かと思った。でもこの周辺の住人にこんな子供を連れた家族がいただろうか?いや覚えがない。少なくとも4階の住人は一応把握しているからこの子供に見覚えがなかった。それにその子供はランドセルを背負っているほか何やら旅行に行くのと同じくらいのスポーツバッグが傍に置かれている。じゃあこの子供は一体だろうかと不思議に思ったから声をかけようとした瞬間だ。

「おせーよ、俺1時間ぐらい待ってたんだけど。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今俺に話しかけたか?後ろや横にはだれもいない。俺とこの子供以外には・・・

「お前以外に話しかけているわけないだろ、ユースタス屋。」

俺の心情を読みやがった・・・何者だこのガキ。てか何で俺の名前を知ってやがる。

「お前一体だれ」
「これお前の母親から。」俺の言葉を遮り一枚の封筒を俺に手渡すガキ。渋々受け取って内容を読んだ。間違いなく筆跡は母親のものだ。


『キッドへw 
 今この手紙を持っていたトラファルガー・ロー君の両親と新たなすっごいプロジェクトを始動したいと思います。というわけでしばらく私たちは海外でお仕事をすることになったのでその間ロー君を預かっていてね。
 その子とーっても頭がいいから心配ないけど一人じゃ寂しいからどうしようって話になってそこでキッドの出番と思って勝手に引き受けましたごめんねwお金はいつも以上に振り込んでおくのであとはよろしくね
あなたを愛する母より』


なんというか・・・・・・腹の立つ文章だ。ちょいちょいw入れるな!つまり俺はいつ終わるかもわからないプロジェクトが終わるまでこのトラファルガーというガキの世話をしなくちゃいけないというわけだ。


「不本意だけど他に頼る奴いないからよろしくな、ユースタス屋。」
「不本意はこっちのセリフだ。てか屋って何だ!呼び捨てでもさんでもないその微妙なものは!」
「別に俺がどう呼んだって俺の勝手だ。」


澄ました顔で笑うトラファルガー。
あー・・・こんな生意気なガキと一緒に生活して俺はストレスで倒れないだろうか不安になる。


「さっさと開けろよ。俺昼ごはん食べたい。」
「なんも食ってないのかよ・・・」
「ポカリなら飲んだ。」


仕方ないから残り物で何か作ろうと冷静な溜息をついて俺は考える。今日の予定は全て狂ったな。俺の楽観的考えを持った親のせいで。というか9月からの俺の予定が狂ったな。





そうだ、キラーに明日の予定は中止だと伝えなくては・・・




(傲慢なガキの前で何も考えずとりあえず溜息をつこう)











ショタ好きの自給自足作品第1作目
ショタ攻めがはやっていない?そんなの知らんよ!




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