『………全く、何やってんだお前は…』
「…スンマソン…」
所変わって、白河城
あれから青葉は和泉を連れ、密かに城に用意された自室へと戻った
湯気立つ茶を差し出しながら、呆れ返る彼女に対し
和泉はしょんぼりと、落ち込んでいる
『まぁ、大事にならなかったから良しとするか』
「………うん」
青葉の言葉に生返事を返す和泉
その何時もとは違う反応に、彼女は眉を潜める
『……和泉。何かあったか?』
「うぇっ!?な、なんもないよっっ!!??」
『(嘘バレバレなんだが…)』
あからさまな和泉の態度に、青葉は内心で突っ込む
盛大な溜息を漏らした彼女は、和泉の髪を思いきり撫で回した
「What!?」
『何があったか、聞かねぇでやる…だがな、話したくなったら話せよ?』
穏やかな彼女の優しい笑みに、和泉はぎこちなく頷く
「鈴々音姉……うん…」
『それとトシには、ちゃんと話しておくからな』
「Ah-.うん。そだね…またお世話にになります♪」
『……ったく』
てな訳で。再び出会った二人
和泉が数日中で馴染むのは、もはやお約束になっていた
「青葉」
『ん?』
ある日
土方が青葉の自室を訪れたが、その表情は些か芳しくない
『………まさか、また?』
嫌そうに土方は無言で頷くと、彼女は頭を垂れた
『……またかよ……』
「あぁ……また和泉が抜け出しやがったっ!!!」
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