でもって、翌日の夜



「青葉兄、準備OK!皆、何時でも行けるって!!」



バタバタと廊下を走って来た和泉が、大広間に飛び込んで来る

そこには臨戦体制の青葉と歳三の姿があった



昨日、青葉と和泉が考案した対襲撃策は安易に通り

全体指揮を二人が執る事になった



『All Light…さぁpartyの始まりだ…銅鑼(どら)を鳴らせ!作戦開始だ!!』

「ラジャー!!」



元より襲撃して来る浪士達の作戦内容は、監察方が調べ上げて把握済み

襲撃を事前に防がなかったのは、薩長に新選組の実力を知らしめる為



―時を越えた共同戦線、此処に開始





所変わって、正面入口

こちらには土方、斎藤組が待機していた



「……来る、でしょうか?」



ポツリと、斎藤が正面を向いたまま呟く



「……来るさ」



土方は疑問が一切無い表情で言い切る

すると彼の表情が、急に険しくなった



「……来たぜ、斎藤」



土方の視線の先には、殺気立った団体一行

斎藤は彼等を視野に入れると、口元を僅かに上げた



「…どうやら青葉の読み通りの様ですね」

「ああ、対したもんだ…さぁ、計画通りにやるぜ」

「御意」





再び場所は変わって、屯所裏門

こちらには沖田、左之助、新八組が待機していた


するとそこへ、一陣の風が舞う



「あれ、山崎じゃねぇか?」



新八の言う通り、そこには漆黒の忍装束を纏った山崎の姿が

彼は口布を外すと、三人に口を開いた



「お三方にご報告します。正面入口に襲撃有り、数十三。

予定通り、副長・斎藤組長の第一班が対処しております」



山崎の報告に、三人はニヤリと笑む



「青葉の読み通り、だね」

「あぁ…て事は残りはこっちか。腕が鳴るぜ!!」

「山崎、青葉からの指示はあるか?」



上から沖田・新八・左之助の台詞である

彼等に同調する様に、山崎もまた不敵な笑みを浮かべた



「当初の予定通りに動け、との事。浪士の生死は問わない、屯所に被害を出さなければ好きにして良い…と仰っておりました」

「わぁ……青葉、土方さん並に鬼だね」



沖田はついつい顔を引き攣らせる、そこへ新八が割り込む



「お喋りはそこまでだ。団体さんのお出ましだぜ?」

「山崎、青葉に伝達頼む。こっちは上手くやる、ってな」

「御意」






「――以上です」

「……あいよ。報告ありがとな、山崎」



三度場所は変わって、大広間

待機していた青葉に、山崎が事の次第を報告していた


彼女の前には何故か将棋盤が

ただしその列びは通常とは異なる


前方に銀将と飛車、中央に王将と金将、後方に桂馬と香車と角行が、配置されていた

青葉は前方と後方に、幾つかの歩を宛がう



「予定通りとなると…そろそろだな」

『ああ、和泉も配置してる筈さ』



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